日産のこれからのセダン、ターゲットは移動が多く忙しいビジネスパーソンデトロイトモーターショー2017

日産自動車は2016年1月9日、「北米国際自動車ショー2017」において、将来に向けたセダンのデザインの方向性を示したコンセプトカー「Vmotion 2.0」を世界初公開した。

» 2017年01月11日 07時00分 公開
[齊藤由希MONOist]
将来に向けたセダンのデザインの方向性を示したコンセプトカー「Vmotion 2.0」 将来に向けたセダンのデザインの方向性を示したコンセプトカー「Vmotion 2.0」(クリックして拡大) 出典:日産自動車

 日産自動車は2016年1月9日(現地時間)、「北米国際自動車ショー2017」(一般公開日:2017年1月14〜22日、米国ミシガン州デトロイト)において、将来に向けたセダンのデザインの方向性を示したコンセプトカー「Vmotion 2.0」を世界初公開した。

 日産のフロントデザインシグネチャ「Vモーション」にボリューム感と立体感を与えて進化させている。移動が多く忙しいビジネスパーソンに向けて「ハイセンスなスタイル、エモーショナルなデザイン、広々とした空間、快適な乗り心地」(日産自動車)を提供する。

「Vモーション」の進化

 Vmotion 2.0は、より安全で意のままのドライビングを目指すコンセプト「ニッサン インテリジェント ドライビング」を体現するモデル。同コンセプトには、一般道の交差点も対象とした自動運転「プロパイロット」が含まれている。そのため、プロパイロット作動中も想定したデザインとしている。

 プロパイロット作動中は、フロントの日産エンブレムを囲むライティングやリアディフューザーが点灯する。ダッシュボードには、ドライバーと助手席向けのインフォテインメントシステムを搭載しており、横長の水平型スクリーンはグラフィックユーザーインタフェースが作動する。

 エクステリアは、鋭く傾斜したAピラーからトランクまで滑らかに流れるようなラインを持つフローティングルーフを特徴とする。ルーフラインは、独自のカーボンフィニッシャーがアクセントとなっている。

 Vモーショングリルを起点としたフロントのデザインに連動し、サイドのデザインはボディー全体に鮮明なキャラクターラインを施す。日産デザインの新しい形状表現である「エモーショナル・ジオメトリー」を採用することで、独特な外観としている。

Vmotion 2.0のエクステリア。キャラクターラインや「エモーショナル・ジオメトリー」で独特な外観とした(クリックして拡大) 出典:日産自動車

手動運転は音で支援

 ボディーカラーはカッパーを基調とした温かみのあるシルバーとした。カッパーはファッションやプロダクトデザインなどさまざまな業界で採用されているトレンド色だという。フロントドアとバックドアは観音開きで、ピラーレスの大きなオープンスペースを確保した。

 レザーシートは高級ハンドバッグのようなスレッドレス キルティングを施し、フロアやインナードアにゼブラウッドを採用するなど、インテリア全体に高級感と洗練を演出する素材を多用した。

スピーカーを活用した運転支援(左)。高級感と洗練さを演出する素材を採用した(右)(クリックして拡大) 出典:日産自動車

 ドライバーによる手動運転の支援には、Boseの新開発のスピーカー技術を採用する。ドライバーが直感的に音を感じる場所から音が聞こえるようにする。左折を指示するナビゲーションの音声は左耳で聞こえるようにし、電話のハンズフリーの通話はより聞き取りやすく制御する。

 外形寸法は全長4860mm×全幅1890mm×全高1380mm。

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