ステッピングモーターに制御用ドライバモジュールを組み合わせると、用途の幅がグッと広がります。今回は3Dプリンタなどで、バイポーラ型ステッピングモーターの制御モジュールとしてよく利用されている「A4988」の扱いを学びます。
今回も前回に引き続き、バイポーラ型ステッピングモーターの制御にまつわるお話です。
ステッピングモーターに「バイポーラ型」「ユニポーラ型」の2つがあることは何度か触れていますが、ユニポーラ型をバイポーラ型として使うことはできても、その逆は出来ません。ですので、バイポーラ型の使い方を覚えておけば、一応、どちらのタイプのステッピングモーターでも使えます。
オープンソース系3Dプリンタなどでは、ユニポーラ型をバイポーラ型として使っている例を多く見かけます。そこで、今回はオープンソース系3DプリンタやCNCなどで、バイポーラ型ステッピングモーターの制御モジュールとしてよく利用されているAllegro「A4988」の使い方を紹介したいと思います。
なお、このモジュールは基本的にバイポーラ型を対象としたデバイスですので、特に記述がなければ文中ではバイポーラ型ステッピングモーターを対象とします。
・(9):定番IC「TA7291A」でバイポーラ型ステッピングモーターを駆動する
・(1):「マイコンによるモーター制御」を学ぶ前に知っておくべきこと
A4988モジュールの役割を簡単に説明すると、Arduinoなどマイコンとステッピングモーターの間に入るドライバ回路と、今までマイコンで行っていた制御の一部を肩代わりしてくれるものです。
このデバイスを使うことで、マイコンからは2つの信号線だけでステッピングモーターを制御できます。信号線のうち1つはステップパルスを与えるためのもの、もう1つは回転方向を決めるためのものとなります。なお、このデバイス1つで1個のステッピングモーターを制御できます。
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