持ち運び可能なタブレット型超音波画像診断装置を発売医療機器ニュース

日本シグマックスは、持ち運び可能な小型超音波画像診断装置「ポケットエコー miruco」を発売した。往診や訪問介護での使用を想定して開発されたもので、機能や画質を必要十分なレベルにしたため、従来にないリーズナブルな価格となっている。

» 2016年07月20日 08時00分 公開
[MONOist]

 日本シグマックスは2016年7月1日、超音波画像診断装置「ポケットエコー miruco(ミルコ)」を発売した。タブレットを用いた小型で持ち運び可能な超音波画像診断装置で、病棟での使用や往診、訪問介護など、医療連携につながる場面を想定して開発された。

 タブレットのサイズは210×110×10mmで、画像が見やすい7インチのディスプレイを採用。プローブは126×78×24mm、ケーブル長さは936mmで、白衣やエプロンなどのポケットに入るコンパクト設計となっている。重さも計約460gと軽量のため、簡単に持ち運びができる。タブレット型のエコーは、使用しながら患者にも画像を見せることができ、治療への積極的な参加を促すコミュニケーションツールとしての役割も果たすという。

 また、mirucoはプローブのケーブルをタブレットに挿すだけで、わずか数秒で起動し、すぐに使うことができる。日本語表示で分かりやすく、設定は「目的」(膀胱、肺、浅部、深部)と「体形」(細身、標準、肥満)の2つをタッチパネルで選択するだけと操作も簡単だ。さらに、脱水などの体液管理、排尿管理などに役立つ「膀胱モード」と、慢性心不全、誤嚥性肺炎などを観察するための「肺モード」が用意されている。

 連続動作時間は、フル充電時で約3時間(充電しながらの使用はできない)。無線LAN使用環境下で画像をメール送信したり、USB接続でPCに画像を保存したりすることができ、情報や画像の共有、現場での判断に活用できる。

 価格は、本体一式16万9900円(税別)で、2016年秋頃には毎月定額のレンタルプランも開始する予定。同社では、初年度に1000台の販売を目指すとしている。

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