人工知能の人材開発狙い、大阪大学とパナソニックが「国内初」の共同講座
大阪大学とパナソニックが、人工知能技術とそのビジネス応用に関する人材開発を共同で行う「人工知能共同講座」を開始。2017年春からは他大学/他企業にも門戸を開く。
大阪大学とパナソニックは2016年6月21日、人工知能技術とそのビジネス応用に関する人材開発を共同で行う「人工知能共同講座」の開始について合意したと発表した。人工知能分野において、産学共同講座の実施は「国内初」(パナソニック)だという。
講座は人工知能に関する講義を一本化した「人工知能技術総合カリキュラム」と、実証実験を通じて技術課題と社会課題の解決を目指す「データ利活用基盤の共同推進」からなり、まずはパナソニックの技術者を対象に試験的に開設する。
試験開設ではデータマイニングならび機械学習の基礎に関する講座を、パナソニック内「人工知能研修施設(Panasonic AI Hub)」にて同社技術者向けに提供する。2017年4月からは大阪大学の学生や、他企業/他大学に対してもカリキュラムを提供する予定だ。
パナソニックの人工知能研修施設(Panasonic AI Hub)
パナソニックには多くの技術者が在籍しているが、「新しい情報技術、特に人工知能に関する技術を使いこなし、人工知能をいかした新しいビジネスモデルによる製品やサービスを生み出せる人材を創出することが急務」(同社)と判断、産学連携の講座開設に踏み切った。
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