これらの複雑な作業を実現するには、従来はエッジ部分のコントローラーに毎回MES(Manufacturing Execution System、製造実行システム)から指示を出す。もしくはコントローラーからMESの情報を毎回取りに行くというような作業が必要となり、プログラムなどが複雑になる他、システムとしても無駄が多く発生するような状況となっていた。
さらにさまざまな汎用機器を活用するということになれば、それぞれの機器などにひもづくシステム環境が存在し、これらの異種システム環境で生み出されるデータを統合して管理する必要が生まれてくる。
しかし、今回SAPが出展した生産デモラインでは「SAP Plant Connectivity」という情報連携ツールを利用することで、異種環境を吸収した他、エッジ側のコントローラーにMESの作業計画を移すことができるために、エッジ側が完全に自律的に作業が行えるようになったという。
ブース担当者は「基本的には設定を行うだけで大丈夫で、複雑なコードを書くことなくラインの構築が可能だ。マスカスタマイゼーションの実現には現場に大きな負担が必要だと思われるかもしれないが、今回のデモではより簡単に実現できるということを示した」と述べていた。
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