同社の出展で最も注目を集めていたのが、メガネ型のウェアラブルデバイスによる作業支援である。同社の独自開発である小型・軽量のメガネ型のウェアラブルデバイスと、手にはめる形のバーコードリーダーを組み合わせることで、誰でも簡単にレゴブロックの組み立て作業を行えることを紹介した。基本的には作業指示をウェアラブルデバイスに表示し、作業が完了すれば手に装着する形のバーコードリーダーで認証するというかたちである。作業工程は以下の通りだが、多くの来場者が初めてながらも指示通りに作業を完了させていた。
熟練技術者の不足というのは日本だけでなくドイツなど欧州の製造現場でも同様である。ハノーバーメッセでは自動化領域の拡大なども大きなテーマとなっているが、人手による作業は今後もしばらくは多く残ると見られており、人手作業の効率の良い改善手段として注目を集めていた。
その他では、独自の3次元レーザーレーダーシステムによる人の動線や安全管理の提案や、画像検査などに利用可能な画像認識システム、これらの生産情報を一元管理し表示できるダッシュボードなどを提案した。


(左)はブース上部に付けられたレーザーレーダー。作業支援デモによる作業者の位置情報などの把握に利用。(中央)は工場情報のダッシュボード。ウェアラブルでの作業支援の実績やレーザーレーダーによる人の位置情報などもリアルタイムで反映して表示している。(右)は画像検査システム用のカメラ(クリックで拡大)これらの技術は、「デジタルマニュファクチャリング事業」とするには、バラバラな印象もあるが、浅井氏は「4月に本格発表して以来、新設した『デジタルビジネス推進室』なども通じて、さまざまなソリューション提案なども本格化した。現在自社実践として取り組んでいるマレーシア工場ではさまざまな先進技術を取り入れて新たなモノづくりの形を具現化できると考えており、これらをつなぎ合わせた成果を同工場での実証結果などを通じて訴えていきたい」と述べていた。
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