今回は3Dスキャナを用いたリバースエンジニアリングの活用法を紹介します。
本記事は、CADを快適な環境で使ってもらうソリューション専門街「CADJapan.com」から転載しています。
リバースエンジニアリングとは、実物から3Dデータや図面を作成し、デジタル化する手法です。スピーディーな製品開発、時間や開発コストの節約に威力を発揮します。リバースエンジニアリングを実現するツールとして、ご存じの通り3Dプリンタが挙げられますが、今回は3Dスキャナにフォーカスを絞り、「3Dスキャナによるリバースエンジニアリングの活用法」を紹介します。
ノギスを使って手作業で計測し、その計測値をCADにデータ入力してモデリングする従来の作業を例に考えてみましょう。
ノギスを使った計測では、モデリング結果と実物との間で形状や寸法に大きな誤差が生じる上、膨大な手間もかかります。3Dスキャナを使ってモデリングすると、誤差の小さい現物に近いものができるとともに作業効率もアップします。
3Dスキャナを使用することで、モデリング工数の削減、ひいてはトータル開発コストの削減にもつながります。製品開発サイクルが短くなっている現在、3Dスキャナの活用は、短期間で精度の高い設計・製造につながります。そして、完成した3Dデータを3Dプリンタで出力して試作品を作り、それを複数の人にモニタリングさせて改良を加えることで、製品の完成度を高められますね。
ノギスの例以外にも、次のようなゼロからCADデータを起こすことが難しい場合にも有効です。
一度3Dデータ化してしまえば、次のようなことに活用できます。
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