ヴァイナスがFOCUSと外部データセンターを結ぶための専用回線とクラウドストレージを受注。ここ数年のパブリッククラウドコンピュータの普及に伴った計算機需要の増加に対応するための計算能力向上を狙う。
CAEベンダーのヴァイナスは2016年4月8日、計算科学振興財団(Foundation For Computational Science:FOCUS)が同社閉域網「V-HPC Network」とクラウドストレージを導入したと発表した。V-HPC NetworkはFOCUSのスパコンと外部データセンターの接続に用いられる。
今回の導入はここ数年のパブリッククラウドコンピュータの普及に伴った計算機需要の増加に対応するための計算能力向上が目的だという。FOCUSスパコンと外部データセンター内のクラウドストレージ間をセキュアな専用回線で接続することで、データのバックアップを計画された時間内に確実に取得できるとしている。
ヴァイナスの提供するV-HPC Networkは利用者がさまざまなHPCサーバを選択して科学技術計算が実行できる、最大10Gbpsのバックボーン回線を利用した閉域ネットワークである。同専用回線はTOKAIコミュニケーションズのネットワーク網をバックボーンとする。公共・研究機関のHPCサーバやIBM SoftLayer、Amazon Web Service Elastic Compute Cloud(AWS EC2)など商用クラウドサービスや、自社環境へのダイレクト接続も可能だ。またヴァイナスの提供するマルチクラウド利用支援ソフトウェアCCNV(Cloud Computer Navigation system)も併せて利用できる(関連記事:京やFOCUSも社内ネットワーク感覚で利用可能なサービスを開始)。
ヴァイナスは、航空・宇宙、自動車、重工業などのCAE/CFDユーザーの他、医療・製薬企業など高いセキュリティを必要とする分野へ、同サービスの販売を計画する。
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