現場を救う“堅牢モバイル”市場、開拓に挑むパナソニック:製造現場向け機器(2/2 ページ)
従来機の使い勝手などを分析した結果、新たにバーコードリーダーを斜めに配置。画面を見ながらバーコードを読み取ることができる他、下の方にある段ボールや商品なども簡単に読み取ることを可能としている。
バーコードリーダーを斜めを向くように配置したことで、画面を見ながらでも簡単にバーコードを読み取ることができる。また下の方に置いた商品のバーコードなどを楽に読み取れるようになるという
バーコードリーダー(中央)と画像撮影用カメラ(左)。バーコードリーダーは斜めに角度が付くように配置されている
ハンディターミナル・PDA・携帯電話の機能を統合したことが特徴の製品だが、現場環境で使うことを想定し、音声通話機能も強化。騒音環境でも騒音ノイズを低減するノイズサプレッサー機能を搭載している。
ノイズサプレッサー機能のデモの様子。12秒までがノイズサプレッサー機能オフの状態。12秒以降がノイズサプレッサー機能をオンにした様子
その他、500cd/m2の高輝度バックライトを搭載し、視認性に優れた反射防止ディスプレイを搭載することで、明るい太陽光の下でも操作を行える。さらに5mm以下の厚みのグローブであれば、グローブをはめたままで操作が可能である他、水滴による誤動作を防止する機能なども備えた。電池も3200mAhバッテリーを内蔵した他、電源を切らずにバッテリーパックを交換可能なウォームスワップ機能などを搭載し、長時間業務にも対応可能としている。
これらの機能を搭載し、従来は屋外中心だった「TOUGHPAD」の利用を屋内にも広げていく方針だ。従来のような製造現場やフィールドエンジニアなどに向けた用途に加え、物流現場や販売・小売の現場などへの利用を拡大していく。向坂氏は「女性などが多い物流や販売の現場など、従来入らなかった市場へ導入を拡大していきたい」と述べている。ラインアップ拡充により、“堅牢モバイル”のラインアップ全体で、グローバルで2014年度で25%前後のシェアを、2018年度までに30%に引き上げる方針。さらに同市場をけん引し、国内市場を二桁成長させる方針を示している。
モバイルビジネス分野での成長戦略 出典:パナソニック
- パナソニック、法人向け堅牢スマホ発売――製造現場などの過酷環境で使用
パナソニックは、法人向け堅牢タブレット「TOUGHPAD」シリーズで新たに5型で音声通話対応の「FZーE1」「同X1」の2機種を2014年6月中旬に発売する。
- タックルでも壊れない! 製造現場や建築現場向けのタブレット兼用PC
パナソニックは、過酷な現場でも使用可能な頑丈フィールドモバイル「TOUGHBOOK」の新製品として「CF-20」シリーズを発売する。従来のTOUGHBOOKシリーズの堅牢性を維持した一方で、ディスプレイ部分を着脱可能でタブレットとしても利用できることが特徴だ。現在堅牢PCの国内市場は4万台程度だが、2018〜2020年度には10万台程度まで押し上げることを目指す。
- 医療向けも視野に――水に強い頑丈タブレット「TOUGHPAD」
「屋外の過酷な現場で使える情報端末」をコンセプトにしたパナソニックの法人向け堅牢タブレット「TOUGHPAD(タフパッド)FZ-E1/FZ-X1」。小型で堅牢、防滴/防水性能や長時間駆動といったスペックは、医療現場向けとしても十分期待できる。
- パナソニックの4Kタブレットは設計現場に何をもたらす
パナソニックは「第25回 設計・製造ソリューション展(DMS2014)」において、20型 4K IPSα液晶パネルを搭載した企業向けタブレット端末「TOUGHPAD 4K」を出展。設計領域において3次元CADを持ち歩く利点を訴えた。
- パナソニックの20型「4Kタブレット」は“メイド・イン・ジャパン”
パナソニックは業務用の20型4Kタブレット「TOUGHPAD(タフパッド) 4K」を2013年12月上旬に発売する。4Kの高精細を生かし、モバイルでのCAD/CAM操作や医用画像閲覧など新たな業務用分野での普及を目指す。同製品は生産の難易度から国内で生産する方針を明らかにしている。
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