FPGAはもともと、多品種少量製品に強みを持ち、産業用機器などでは一定レベルでニーズがあったが、産業用IoTの普及により、どの領域で特に成長を見込んでいるのだろうか。
フリッチュ氏は主に「画像認識の活用の広がり、予防保全のニーズ、接続性の確保、の3つの領域で需要がある」と述べる。
「製造現場を見渡してみても、ロボットの自律化や人との協調などを進めていくには、画像や映像の助けが必須となる。当社ではもともとマシンビジョンで強みを持っていたが、さらに活用の幅が広がることにより、需要が増えると考えている。また、予防保全や接続性の問題も特定のハードウェアにこれらの機能を組み込んだり、ネットワークの柔軟性を実現したりするには、FPGAの特性が生きる」(フリッチュ氏)
さらに、エッジコンピューティングでは末端の情報選別の精度向上を自律的に行うために人工知能(AI)や機械学習(マシンラーニング)などの活用なども視野に含まれているが「これらの技術を組み込むにも、ソフトウェアオリエンテッドなデバイスであるという点が生きる。これらの技術の進展はほとんどがソフトウェア領域で起こっていることだ。ソフトウェアとハードウェアをどう有効に結び付けるかということが重要になる。その点でソフトウェア開発環境なども整えている当社のFPGAが強みを発揮できると考えている」とフリッチュ氏は自信を見せている。
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