それではIICでは具体的にどういう活動に取り組んでいるのだろうか。吉野氏は「ソート・リーダーシップ活動」「テクノロジーおよびセキュリティ」「テストベッド」の3つの取り組みがあると語る。
ソート・リーダーシップ活動とは、それぞれの立場でIoTを活用していくために必要なことを組織面や人的な面でどうすべきかということを解決しようとするコミュニティ活動である。テクノロジーとセキュリティは、主に技術的な側面での研究や検証などの活動だ。そして「最も重視しているのがテストベッドだ」と吉野氏は強調する。
テストベッドとは、実証の場のことである。IoTは利用範囲が幅広い他“成功の形”として定まったものがない領域が多い。そのため、まずは実証実験を重ねてみて問題点を洗い出し、その問題を順次解決していくということが求められる。吉野氏は「そのため、まずさまざまな領域でテストベッドを作り“やってみる場”を提供することが重要になる」と語る。
日本でも、日本企業としては初となるテストベッドが、富士通の山梨および島根の工場で承認された※)他、「NECも空港における顔認識関連技術のテストベッドを作る計画をバルセロナのイベントで発表している」と吉野氏はいう。
※)関連記事:富士通の工場向けIoT活用モデル、IICがテストベッドに承認、日本企業初
次ページからは、吉野氏のインタビューをお伝えする。
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