日本テキサス・インスツルメンツは、16チャネル内蔵の超音波向けAFE製品ファミリ「AFE5818」「AFE5816」を発表した。数々の機能を統合し、システムの消費電力、コストやサイズを最小限にしながら高い性能を提供する。
日本テキサス・インスツルメンツは2015年11月11日、16チャネル内蔵の超音波向けAFE(アナログ・フロント・エンド)製品ファミリ「AFE5818」「AFE5816」を発表した。さまざまな機能を統合し、最小限の消費電力やシステム・コストで最大限の画像品質と性能を提供する。
AFE5818/AFE5816は、16チャネル同時サンプリングAFE製品ファミリとなる。復調ブロックやJESD204Bインタフェースをオプションで搭載/非搭載のバージョンを提供するため、基板レイアウトの簡素化およびコスト削減に貢献するという。
消費電力はそれぞれ1チャネルあたり94mWと52mWで、競合製品に比べて消費電力を33%削減した。低消費電力ながら高いノイズ性能を備え、電力バジェットを悪化させることなく、画像性能ポータブル・ソリューションの性能を向上できる。
さらに、5GbpsのJESD204Bシリアル・インタフェースを内蔵している。これにより、他のデータ・インタフェース標準規格に比べて超音波システムのデータI/O配線を最大80%削減し、最大6.4Gbpsのデータレート性能を備えた。JESD204Bシリアル・インタフェースは、同社の「66AK2L06」マルチコア・プロセッサをはじめとした高性能プロセッサ製品と切れ目のない接続ができる。デジタル・デモジュレータをオンチップで内蔵しており、RF(高周波)からベースバンドまでの周波数で16チャネルのデータコンディショニング機能を提供する。そのため、システムのプロセシング・エンジン処理負荷が軽減し、レイテンシが削減すると同時に、画像品質が向上する。
なお、最大32本の入力構成が可能な16チャネルや、高速A/Dコンバータ「ADS52J90」を使用することで、AFE5818・AFE5816の製品ファミリを補完できる。ADS52J90は、プロセッサやFPGAのコスト削減に役立つオンチップのデジタル・デモジュレータのほか、LVDS(低電圧差動シグナリング)やJESD204Bシリアル・インタフェースを内蔵しており、より高速なデータレートを提供する。
1000個受注時の単価は、AFE5818が130ドル、AFE5816は120ドルとなっている。
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