オムロンは、現場主導のビッグデータ活用やIoT対応によるモノづくり革新の中核を担う制御用コントローラーとして、データベースに直結できるマシンオートメーションコントローラーを発売する。
オムロンは2015年11月19日、現場主導のビッグデータ活用やIoT対応によるモノづくり革新の中核を担う制御用コントローラーとして、マシンオートメーションコントローラー接続ユニットの新製品2機種を発表した。
新製品はデータベース接続CPUユニット「形NJ101-9020(制御軸数 0軸)」と「形NJ101-1020(制御軸数 2軸)」で「形NJ101」シリーズのラインアップに追加する。発売は2015年12月1日を予定。
「形NJ101」シリーズは、Sysmacオートメーションプラットフォームのアプリケーション機能やソリューションを、既存の生産設備や汎用的な装置に適用できるように性能をシンプル化した、マシンオートメーションコントローラーのエントリーモデルである。2015年4月に発売している。
今回発売する「形NJ101データベース接続CPUユニット」は、「形NJ101」シリーズに生産現場の情報を収集・活用できる機能を付加するもの。専用ツールやミドルウェアを介さずに、マイクロソフト社製の「Microsoft SQL Server」など各種データベースと直結できることが特徴だ。
システム構築においてICT関連のプログラミング知識を必要とせず、生産現場で広く使用されているラダー言語の知識を用いたプログラミングによって、製造工程でのデータ活用が可能となる。ユーザーは既存の設備に後付けすることで、生産性の向上や予兆保全、品質トレーサビリティの構築に向け製造工程のビッグデータ活用やIoT対応を小規模かつ簡単に開始できる。
接続可能なデータベースは「Microsoft SQL Server」の他、オラクルの「Oracle Database」、IBMの「IBM DB2」、オープンソースデータベースの「MySQL」「Postgre SQL」「Firebird」である。主な仕様は以下の通りだ。
インダストリー4.0など、IoTを含むICTを活用した製造業革新の動きが活発化しているが、オムロンでは、こうしたモノづくり革新に対するニーズの変化に対し、2013年4月に「形NJ501データベース接続CPUユニット」を発売。生産現場に存在する大量のマシンデータを用いた製品品質の向上や、生産プロセスの改善を迅速に行うソリューションを提供してきた。
今回新たに「形NJ101 データベース接続CPUユニット」を発売することで、さらに幅広い製造工程や装置でのビッグデータ活用を促進し、製品の品質強化や生産性向上に加え、機器や装置の故障によるライン停止を未然に防止するための情報を製造現場にフィードバックするなど、現場主導による「進化する工場」の実現に貢献していくという。
なお、「形NJ101データベース接続CPUユニット」は2015年12月2〜4日まで、東京ビッグサイトで開催される「システムコントロールフェア2015」に出展する予定だという。
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