GEは、2015年の売り上げが50億ドル超、受注額が60億ドルを達成する見込みであること、新製品および新たなパートナーシップを発表した。Predixと社内開発により、2020年までに150億ドル以上の売り上げを見込んでいるという。
GEは2015年9月30日、2015年の売り上げが50億ドル超、受注額が60億ドルを達成する見込みであること、新製品および新たなパートナーシップを発表した。ソフトウェア・プラットフォーム「Predix」と社内開発により、2020年までにソフトウェアとその関連ソリューションの売り上げとして、150億ドル以上を見込んでいる。
同社は、Predixによる新たなソフトウェアと製品を展開し、2250億ドル以上の市場規模と試算される「インダストリアル・アプリ経済」を開拓する。インダストリー事業分野に対する高い専門性とデジタル技術を組み合わせ、顧客の生産性を20%向上させることを目指す。
また、インダストリアル分野のソフトウェア開発者向け専用環境として「Predix.io(プレディックス・アイオー)」を発表。Predix.ioは、インダストリアル向けアプリケーションのための世界最初で最大のマーケットプレイス基盤となる。GE Predixと厳選されたアプリが、2015年末までに展開される予定で、市場投入、ローカルでの開発、グローバル展開までの時間短縮が可能になる。製品のクオリティと持続可能性を確実なものにするため、提供する全てのソフトウェアをPredixに変換。Predixベースのオペレーションを商用化する。
GEはPredixベースのソリューションとして、以下のような製品を用意している。機器の信頼性と有用性を向上させ、TOC低減やオペレーション上のリスクを軽減させる「APM Powered by Predix」、画期的な予知分析が可能な「SmartSignal Powered by Predix」、発電システムをデジタル化し、発電・送配電・需要までこれまでにはない仕組みを導入した「Digital Power Plant」、製造オペレーションの最適化と予期せぬ故障を低減させる「Brilliant Factory」、医療保険求償への拒否・差戻し時の隠れた兆候を特定し、要因を調査して潜在的なコスト効果を試算する「DenialsIQ」などだ。
さらにPredixをオープン化。Predixのプラットフォームは社外でも利用でき、Boeing(ボーイング)やColumbia Pipeline Group(コロンビア・パイプライン・グループ)、BPなどが既に活用している。また、開発者のためのポータルであるPredix.ioを通じてPredixを体験し、提供されるアプリとサービスを最大限に利用できる。初期導入の際は、Predixのパートナー・プログラムでトレーニングと共同開発サポートを受けられるため、ANSYS、Azuquaなど13社がPredixの初期導入を決定している。
また、GEはCloud Foundry Foundationへの参画の一環として、Cloud Foundry dojoを含むオープンソース・コミュニティーでの投資を増やす。さらに、サイバーセキュリティの実績を広げ、ガス・蒸気・風力タービン、航空機エンジン転用型ガスタービン約4000基に、Wurldtechのサイバーセキュリティ・ソリューションを組み込んだシステムを導入する計画を発表した。
同時に、ファイナンス分野と、エネルギー効率や発電、蓄電という幅広い分野でフィジカルとデジタルの両技術を結び付ける、新しいエネルギー企業の設立計画を発表。10億ドル以上の売上規模と、5億ドルのファイナンシングを目指す。商業分野やインダストリアル分野、ユーティリティ、病院、大学、商業施設や都市といった地域のカスタマーの個別のニーズに応え、効率的で信頼できるビジネスをサポートするための機器とソフトウェアを提供するという。
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