IoT時代に突入し、ドイツからはインダストリー4.0、GEからはインダストリアル・インターネットといった、製造業の新たなビジョンが提示された。それら、次世代モノづくりに関わる有力ITベンダーの戦略分析から、矢野経済研究所では、IoT時代の企業情報システム像をまとめた。
IoT時代に突入し、ドイツからはインダストリー4.0、GEからはインダストリアル・インターネットといった、製造業の新たなビジョンが提示された。それら、次世代モノづくりに関わる有力ITベンダーの戦略分析から、矢野経済研究所では、IoT時代の企業情報システム像をまとめた。
CAD:ここではCAD/CAM/CAE、デジタルファクトリー、1DCAEなど開発・設計に関わるツール全般を含む概念
PLM:製品ライフサイクル管理
MOM/MES:製造オペレーション管理、製造実行システム
SLM:サービスライフサイクル管理
ポイントになるのは、(1)CADからエッジ端末までを結ぶ横のラインと、(2)CADから生産機器などまでを結ぶ縦のラインである。言うまでもなく、(1)がインダストリアル・インターネット、(2)がインダストリー4.0で主に取り上げられているものである。
矢野経済研究所では、ITベンダーの製品戦略や買収戦略から、この2つをつなげるのは、開発・設計を担うCAD分野にあると結論づけ、システム像をまとめた。
次世代モノづくりにおける新たなコンセプトとして重要なのが「デジタルツイン(電子的な双子)」である。デジタルツインの概念は2003年に登場したといわれているが、このコンセプトは(1)実世界における物理的な製品、(2)バーチャル空間におけるバーチャル製品、(3)バーチャルと物理の両方を結び付けるデータや情報、という3つで構成される。
ここで対象となるのは「工場」と「製品」である。実際に製造するリアルな工場と全く同じものをバーチャルで構築し、また、出荷する製品1つ1つに対応したバーチャルな製品を管理する、それがここでいうデジタルツインである。
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