そこで、デュアルカメラブレーキサポート、従来バージョンのアイサイトであるアイサイト(ver.2)、最新バージョンのアイサイト(ver.3)の機能をそれぞれみていこう。表1に、これら3つの運転支援システムの機能と価格をまとめた。
運転支援システムの機能 | デュアルカメラブレーキサポート | アイサイト(ver.2) | アイサイト(ver.3) |
---|---|---|---|
自動ブレーキの衝突回被害軽減可能な速度 | 走行速度が時速5〜100km未満 | 速度差が時速約50kmまで | 速度差が時速約70kmまで |
自動ブレーキ(先行車両)の衝突回避可能な速度 | 走行速度が時速5〜50km未満 | 速度差が時速約30kmまで | 速度差が時速約50kmまで |
自動ブレーキ(歩行者)の衝突回避可能な速度 | 走行速度が時速5〜30km未満 | 速度差が時速約30kmまで | 速度差が時速約35kmまで |
誤発進抑制 | ○ | ○ | ○ |
車線逸脱警報 | ○ | ○ | ○ |
ふらつき警報 | ○ | ○ | ○ |
先行車発進お知らせ | ○ | ○ | ○ |
全車速追従機能付クルーズコントロール | × | ○ | ○(性能向上+ブレーキランプ点灯を検出) |
レーンキープアシスト(車線中央維持/車線逸脱抑制) | × | × | ○ |
危険回避アシスト | × | × | ○ |
表1 「デュアルカメラブレーキサポート」と「アイサイト」の機能比較 |
まず、デュアルカメラブレーキサポートの運転支援機能は5つある。1つ目は、先行車両などの前方障害物との衝突回避もしくは衝突被害軽減を図る「衝突被害軽減システム」だ。時速約5〜約100kmで走行速度域で動作し、自動ブレーキについては、対象が車両であれば走行速度域が時速約5〜約50km未満のとき、対象が歩行者であれば走行速度域が時速約5〜約30km未満のとき、衝突を回避できる場合がある。
自動ブレーキの衝突回避が可能な速度範囲が時速50km未満ということは、JNCAPの予防安全アセスメントで時速50kmの自動ブレーキ試験で減点があったこと、ある意味で性能通りの結果だったとも言える。
2つ目の「誤発進抑制機能」は、駐車場などでのペダル踏み間違えによる事故を防ぐ機能だ。前方約4m以内の障害物をステレオカメラで検知し、停車、または時速約10km以下で徐行しているとき、障害物があるにもかかわらずアクセルを大きく踏み込んだ場合に、エンジン出力を自動で抑えて急発進、急加速を抑制する。
3つ目の「車線逸脱警報機能」は、走行中に車線から逸脱しそうな場合に警報などで知らせる。4つ目の「ふらつき警報機能」は、ステレオカメラが車線内での車両の蛇行パターンからふらつきと判断するとドライバーに注意を促す。これら2つの機能は、時速約60km〜約100kmで走行中に動作する。
そして5つ目の「先行車発進お知らせ機能」では、停車時、先行車が発進して約4m以上離れても、自車が停止し続けた場合に、ブザー音とメーター内の表示でドライバーに先行車が発進したことを知らせる。
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