自動車向け塗料を扱う化学メーカーBASFが、自動車カラートレンド予測説明会を開催。アジア太平洋地域においては「青」の勢いが加速するという。
ドイツの化学大手BASFの日本法人・BASFジャパンは2015年8月7日、東京都内で記者会見を開き、2〜3年先の自動車のカラートレンド予測を発表した。同予測によれば、日本を含めたアジア太平洋地域で今後「青」のバリエーションが加速するという。その他北米、欧州の各地域で今後トレンドとなるカラーも発表された。
このトレンド予測は、自動車向け塗料を扱うBASFが毎年公表しているもの。現在の人々の暮らしや社会・経済状況などから「次に必要とされる自動車のカラー」の行方を占い、新色を発表している。自動車は設計・開発から発売までに3〜5年という長い期間を要するため、このような「トレンド予測」はカラー選定において重要な役割を担うという。
今回も約60色の自動車向けの新色を発表したBASFだが、全体の基本テーマは「あるがままに(RAW)」と設定された。
「今後、デジタル社会での情報過多に対する形で“素のままの飾らないもの”“自分自身の感覚”を求める人が増える」とBASFコーディングス事業部 カラーデザインセンター アジア・パシフィックチーフデザイナーの松原千春氏は「RAW(あるがままに)」に込められた意味を説明する。この基本テーマのもと、さらに細分化させたグローバルテーマや地域別テーマも提示された。
特にアジア太平洋地域では、アジア発のデザインが世界に認められている背景などから、「自信」や「アイデンティティーの多様化」が強まっているという。BASFはそれらの現状を「LIVE FOR TODAY(自己実現)」というテーマであざやかなカラーで提示した。特に、アジア太平洋全域の新色の中央に示されている「青」が象徴的なカラーだという。
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