「CAE on VDI」環境がTOTOの商品開発の効率化を実現CAEニュース

レノボ・ジャパンは、TOTOのCAE基盤にデータセンター向けx86サーバ「Lenovo System x iDataPlex」が採用されたことを発表した。

» 2015年05月14日 08時00分 公開
[八木沢篤MONOist]

 レノボ・ジャパンは2015年5月13日、TOTOのCAE(Computer Aided Engineering)基盤に、データセンター向けx86サーバ「Lenovo System x iDataPlex」が採用されたことを発表した。

 TOTOは、創立100周年を迎える2017年に向けた長期経営計画「TOTO Vプラン2017」の一環として、ITインフラの共通化・共有化を推進。これまで事業部ごとに導入・運用されてきたCAE関連のインフラをデータセンターに集約することで、事業部の垣根を越えた全社共通のCAE基盤の構築を図った。

 このCAE基盤の構築に当たり、プリポスト処理を行う端末をスタンドアロンのCAEワークステーションから、リモートグラフィックス技術を取り入れた仮想デスクトップ環境(VDI:Virtual Desktop Infrastructure)へと移行。併せて、複雑な計算処理を担う解析サーバを統合し、解析性能を全事業部で共有できる形式とした。また、仮想化ソリューションとして「Citrix XenServer」と「Citrix XenDesktop」を、GPUソリューションとして「NVIDIA GRID」を採用。そして、仮想デスクトップ環境やデータ解析を支えるサーバ群に、複数台のLenovo System x iDataPlexを導入した。

 同CAE基盤は西日本のデータセンターに設置され、2014年12月より本番稼働を開始している。九州地区と関東地区にあるTOTOの開発拠点からは、既存のCAE用ワークステーションやオフィスワーク向けのPCを流用し、「Citrix Receiver」を介してCAEプリポストの利用環境にアクセスしているという。

システム相関図 図1 システム相関図(出典:レノボ・ジャパン)

 全社共通のCAE基盤の構築により、全ての開発者が解析サーバを利用できるようになり、TOTOの商品開発工程におけるフロントローディングに役立てられている。さらに、全事業部での解析力の底上げにも期待できるため、TOTOは商品のさらなる品質向上と新しい価値創造へとつなげていきたい考えだ。

 なお、レノボ・ジャパンは同年6月24〜26日までの3日間、東京ビッグサイトで開催される「第26回 設計・製造ソリューション展DMS2015)」に出展【東2ホール:12-6】。「CAD/CAE on VDIの導入で日本の製造業にワークスタイル変革を起こす」をテーマに、セキュアなモビリティ環境を提供するデスクトップ仮想化トータルソリューションを訴求する。

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