歯車の中の銀河! ドイツWITTENSTEINの新型ドライブシステムが技術賞を受賞ハノーバーメッセ2015

ドイツWITTENSTEINの新型ドライブシステム「Galaxy Drive System」が、ハノーバーメッセ2015の「HERMES AWARD 2015」を受賞した。

» 2015年04月15日 06時00分 公開
[MONOist]

 ドイツWITTENSTEINの新型ドライブシステム「Galaxy Drive System」が、ハノーバーメッセ2015の「HERMES AWARD 2015」を受賞した。

 ハノーバーメッセが開催する「HERMES AWARD(ヘルメスアワード)」は、毎年ハノーバーメッセの開会式で発表される技術賞である。選考基準は、製品が既に市場に導入されたものか使用されているもので、技術的または経済的効用の面で革新的であることだとされている。

 今回受賞したのは、ギアメーカーであるWITTENSTEINの新型ドライブシステム「Galaxy Drive System」だ。

photo ヘルメス賞を受賞したWITTENSTEINの新型ドライブシステム「Galaxy Drive System」(クリックで拡大)

 Galaxy Drive Systemは、全く新しい機構のギアヘッド「Galaxy」と中空モータを組み合わせたもの。特徴となるのはこのGalaxyで、内歯車の歯が独立して動くことで、外歯車の歯にすき間なくきっちりとかみ合うことができるようにした新機構だ。楕円状の回転体に押し出されるような形で歯の部分が飛び出し、外歯車にがっちりかみ合うことで、接触による表面伝達力は最高で6倍に達しているという。また、最高トルクは70〜170%増となり効率も18〜29%増となったとしている。

photo 新しい機構のギアヘッド「Galaxy」の内部。銀河の回転をイメージした仕組みであることからGalaxyという名前になったという(クリックで拡大)

新ドライブシステムはインダストリー4.0レディ

「Gal­axy Drive System」の動作の様子

 また新ドライブシステムは「インダストリー4.0レディ」となっていることも特徴だ。ドイツでは「インダストリー4.0」としてICTを活用したスマートファクトリーの実現に国家レベルで取り組んでいる(関連記事:ドイツが描く第4次産業革命「インダストリー4.0」とは?)が、同ドライブシステムもインターネット接続機能を保有し、稼働状態などのデータを取れるようにしているという。

photo 通信機能を保有し(赤枠)「インダストリー4.0レディ」を追求(クリックで拡大)

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