花粉はもちろんPM0.1も99.95%除去する空気清浄機能付きファン高性能フィルターを新規開発

ダイソンは、同社のAir Multiplier(エアマルチプライアー)テクノロジーを活用した、空気清浄機能付きファン「Dyson Pure Cool(ダイソン ピュア クール)」を発表した。

» 2015年03月19日 12時00分 公開
[八木沢篤MONOist]

 ダイソンは2015年3月17日、“羽根のない扇風機”を実現する同社の特許技術「Air Multiplier(エアマルチプライアー)テクノロジー」を活用した、空気清浄機能付きファン「Dyson Pure Cool(ダイソン ピュア クール)」を発表した。2009年以来、Air Multiplierテクノロジーを搭載した「扇風機/ファンヒーター」「加湿器」を製品化してきたが、同製品は空気清浄機市場に向けた新製品となる。

 「われわれは、常に既存技術に疑問を持ち続け、もっと良いデザインはないか、Air Multiplierテクノロジーを冷暖房以外にも使えないかを模索し続けてきた。その成果がDyson Pure Coolだ」(同社)。同製品の完成まで実に450台もの試作機が開発されたのだという。

価格 販売開始は2015年4月28日で、店頭参考価格は6万4800円(税抜)である。本体カラーは「ホワイト/シルバー」と「アイアン/サテンブルー」の2色で展開する

「360°グラスHEPAフィルター」を新開発

 大気中には、人間の健康に影響を及ぼす粒子状物質(PM)が浮遊している。中でも、粒子径が10μm以下の「PM10」よりもさらに小さなサイズの超微小粒子状物質、「PM2.5」や「PM0.1」になると、肺の深部や血流にまで到達して健康被害を引き起こす可能性がある。特に、免疫力の低下した高齢者や成長過程の子どもの健康被害は深刻で、その影響は他の有害物質よりも大きいといわれている。こうした問題もあり、一般的に空気清浄機が広く普及しているが、「機種によっては、吸い込んだ空気を非常に速いスピードでフィルターに流し込んでいるため、フィルターで超微小粒子状物質を完全に捉えることができずに、天井に再放出してしまうケースもある」(同社)という。

トビー・サヴィル氏 「PM2.5」と「PM0.1」の大きさの違いを模型で説明するダイソンの微生物学者 トビー・サヴィル氏

 これに対して、Dyson Pure Coolであれば「PM0.1クラスの超微小粒子状物質を99.95%除去できる」(同社)。その秘密は、新たに開発した「360°グラスHEPAフィルター」にある。同フィルターは、1.1m2のマイクログラスファイバーをプリーツ状に254回も折り畳むことで高密度化を実現。気流のスピードを最適な速度にコントロールして、吸い込んだ有害物質、花粉、PM2.5、超微小粒子状物質を、同フィルターで逃さず捉える。さらに、同フィルターの内側には顆粒状活性炭の層が含まれており、不快な臭いも除去してくれる。

フィルター1フィルター2 無数の丸穴が空いている円柱型のスタンド部分から周辺の空気を取り込み、「360°グラスHEPAフィルター」で超微小粒子状物質を除去し、クリーンな空気を送り出す。画像(右)はカットモデル

 風量は10段階で調整可能で、「風量が1〜3レベルであれば空気清浄機として、4以上で扇風機+空気清浄機として快適に使える」(同社)。本体サイズは1018×196×196mmで、重さ3.58kg、消費電力は6〜56W。フィルターは、1日12時間の利用で約1年間使い続けることが可能で、交換用フィルターが6000円(税抜)で提供される。

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