またアフターサービスのビジネスモデルを構築し、新たなビジネスとしての形を作り出していく考えだ。「研削盤などは今までは売りっぱなしとなっていた面がある。ただ工作機械は30年以上利用するケースが多く、売った後のビジネスを考えていかなければならない。自社のサービス体制を見直した場合、空白地帯なども数多く存在し、そこを埋めていく」(安形氏)。
具体的には、グループ会社で連携して総合的なアフターサービス網をグローバルで構築していく。また重点地区のサービス技術員を拡充し、巡回・訪問サービスや遠隔診断サービスなどを行っていく。
またメカトロニクス領域の拡大に取り組む。「アンドン」や可動モニターなど、見える化技術の強化や、PLCアドオン技術などの拡販を進めていく。「TOYOPUC-Plusで複数の他社の通信形態に連結が可能な機能があり、そういう機能を生かして既設のユーザー設備に対してアドオンでの拡販を進めていきたい」と安形氏は語っている。その他、制御システムについては個別の機械制御だけでなく生産ライン全体の制御への拡大に取り組むという。
モノづくり革新活動の核となる「刈谷ReBORN」については、現在進行形で革新活動を進めており「早期に成果を出したい」(安形氏)。高精度機器の導入による省人化や組み立て生産方式の見直しなどを進めている。
既に2014年9月までにサブアッシー化や整流化などで組み立てリードタイムの短縮を実現。中小型マシニングセンタでは従来21日かかっていたリードタイムを7日に短縮できた他、中小型研削盤でも27日かかっていたものを17日に削減することができたという。その他、機械加工の生産性を33%向上した他、人手による工程であった「キサゲ」を廃止し、効率化を図ったという。今後は2015年3月までに原価低減活動による30%のコスト削減を実現するとしている。
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