図10が書き込みとLEDを点滅させるための回路図です。14番ピンに330Ωの抵抗を介して発光ダイオードのアノードに接続しています。発光ダイオードのもう片方のカソードは電源のマイナス(グランド、GND)に接続します。14番ピンは実はmbedで開発するプログラムの中ではLED1に関係付けられています。図11を併せて参照してください。LPC1114の14番ピンはプログラムからはLED1あるいはdp14という名前で扱われます。
24番ピンをGNDに接続するとLPC1114はシリアルポートによる書込みモードになります。23番ピンはリセットスイッチで、先ほどの24番ピンがGNDに落ちている時にリセットスイッチを押すと書き込みモードになります。また24番ピンがGNDに落ちていないときに、リセットスイッチを押すとフラッシュメモリに書き込んだプログラムが起動されます。
22番ピンを電源のマイナス、21番ピンを電源のプラスに接続します。LPC1114は1.8Vから3.6Vの間で動作します。ですから3.6V以上の電圧を加えると壊れる場合がありますので注意してください。後で説明する書き込み器の中には3.3Vと5Vの両方の電圧を供給するタイプのものもありますので、間違ってLPC1114には5Vの方の電源をつながないようにしてください。
16番ピンに書き込み器のRxD(受信)、15番ピンにはTxD(送信)を接続します。これは書き込み器に対する信号線の指定で、LPC1114は16番がTxDで15番がRxDとなっています。LPC1114と書き込み器との間ではシリアル通信をして欲しいわけですから、LPC1114のRxDが書込み器のTxDに、またLPC1114のTxDが書込み器のRxDとつなげるのです。
先ほどの回路をブレッドボード上に作成していきます。ブレッドボードの穴はaからjまでのアルファベットと1から30までの数字の組み合わせで位置を特定できます。この連載では今後もブレッドボードを使いますが、この方法でブレッドボード上の穴を指定することにします。
部品点数が多い際には背の低いパーツから取り付けると作業が楽なのですが、今回は少ないのでこの限りではありません。図12が部品を取り付けた例です。
同じ部品をお使いの方であれば、写真を見ただけで組み立てることはできると思いますが、写真からは読み取れない極性にかかわるところなど補足しておきます。LPC1114の表面の片側に半月上のくぼみがありますが、このくぼみを上にして左側のピンが1番ピンです。またその対面のピンが28番ピンとなります。ブレッドボードのb-4が1番ピン、f-4が28番ピンになるように取り付けてください。
a-17に抵抗の片足を差し込み、もう一方をf-30に差し込みます。発光ダイオードは極性があります。足の長い方がアノードです。アノード側をj-30、カソードを電源ラインのマイナスに挿入します。リセットの押しボタンスイッチですが、このタクトスイッチは押すとf-1とf-3あるいはe-1とe-3が導通します。書き込みモードするためにはi-8をGNDに接続して、リセットボタンを押します。今回は簡易的にリード線で代用しています。15番ピン、16番ピンの書き込み器のRxDとTxDに接続するところは、それぞれの書き込み器に合わせて配線して下さい。
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