日産自動車と三菱自動車は、両社が共同開発した軽自動車にレーザーレーダーを用いた運転支援システムを搭載すると発表した。価格は税抜きで4万円となっているが、日産自動車の「デイズ」と「デイズ ルークス」には、2万4000円と安価な特別グレードが設定されている。
日産自動車と三菱自動車は2014年12月4日、両社が共同開発した軽自動車にレーザーレーダーを用いた運転支援システムを搭載すると発表した。
日産自動車は、ハイトワゴンタイプの「デイズ」、スーパーハイトワゴンタイプの「デイズ ルークス」を販売。三菱自動車は、ハイトワゴンタイプの「eKワゴン」、ハイトワゴンタイプのスポーツモデル「eKカスタム」、スーパーハイトワゴンタイプの「eKスペース」を展開している。これらの全ての車両に、フロントガラス上部(ルームミラー裏側)に設置したレーザーレーダーを用いた運転支援システムを装備できるようにした。
この運転支援システムの機能は3つある。1つ目は、時速約5〜30kmの低速走行時に、前方車両を検知して、衝突の危険があるときはブザー音とメーター内の警告灯で注意喚起するとともに、自動ブレーキで衝突の回避または衝突被害の軽減を図る機能だ。2つ目は、誤発進抑制機能で、停車時〜時速約10km以下の走行時に、約4m以内の前方に車両や障害物を検知している状態で、踏み間違いなどの操作ミスによって、アクセルペダルを素早く、強く踏み込んだときに、ブザー音とメーター内の警告灯で注意喚起するとともに、エンジン出力を抑制する。これにより発進がゆるやかになり、衝突被害を軽減できる。3つ目は、これらの機能に必要な横滑り防止装置である。
今回の発表により、全ての軽自動車メーカーが、レーザーレーダーを用いた安価な運転支援システムを搭載するようになったことになる。ダイハツ工業が2012年12月に発売した「ムーヴ」に搭載してから(関連記事:新型「ムーヴ」の燃費は「ワゴンR」以上、走行性能でも「N-ONE」に対抗)、スズキが2013年7月に発売した「ワゴンR」(関連記事:「ワゴンR」のJC08モード燃費が30.0km/lに、プリクラッシュも4〜5万円で搭載可)、ホンダが2013年11月に発売した「N-WGN」(関連記事:ホンダが「N-WGN」の外観を先行公開、「Nシリーズ」初の自動ブレーキも)でそれぞれ採用していた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.