富士通、金属や人体にも装着可能な「世界最小」RFIDタグ組み込み開発ニュース

富士通は金属や人体など、さまざまな素材に装着できる薄型RFIDタグを開発したと発表した。新開発の電波放射技術により取り付ける素材を選ばず、わずか0.5mmと薄くすることが可能だ。

» 2014年12月03日 12時08分 公開
[ITmedia]
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 富士通研究所は2014年12月3日、金属や人体などさまざまな素材に装着できる薄型RFIDタグを開発したと発表した。新開発の電波放射技術により取り付ける素材を選ばず、わずか0.5mmと薄くすることが可能。2015年度の実用化を目指して開発を進める。

 RFIDタグは電波を飛ばすため、電波を飛ばしにくくなる性質を持つ金属や人体に直接貼り付けると通信距離が確保できず、距離を確保するためにスペーサーを介するとタグの厚みが増すという問題があった。

 新たに開発した電波放射技術では、RFIDタグを薄い樹脂に巻き付け、両端を重ねたループ状の構造とする。この技術を用いることで貼り付けた素材をアンテナの一部のように扱うことが可能となり、素材によって電波到達距離が確保できないという問題を解決できるとしている。

photo 開発されたループ状の構造(出展:富士通)

 同社では本技術を用いることで、取り付け先を選ばず、また、長さ30mm×厚さ0.5mmという「世界最小」(同社)のRFIDタグを実現可能だとしており、金属製機械の管理や入退室用IDカードなどにもRFIDが利用できるようになるとしている。

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