米ラックスリサーチは、中国市場における3Dプリンタ導入に関する調査結果を発表した。同調査によると、現在、中国は3Dプリンタ技術の開発と導入に注力しており、2018年時点での3Dプリンタ販売台数は現在の4倍となる3万7800台になる見込みだという。
先端技術・市場動向調査を行う米ラックスリサーチは2014年10月3日、中国市場における3Dプリンタ導入に関する調査結果を発表した。同調査によると、現在、中国は3Dプリンタ技術の開発と導入に注力しており、2018年時点での3Dプリンタ販売台数は現在の4倍となる3万7800台、売上規模で約1億900万ドルになる見込みだという。
売上規模は依然として限定的であるものの、中国国内での3Dプリンタ導入は急増しており、3Dプリンタの技術導入において世界市場で主導権を握ろうとしていることがうかがえるという。さらに国の政策が後押しし、教育分野が短期的に国内最大市場となり、年間39%の成長率を達成する見込みだとする。
最も期待される分野は自動車産業だという。現在、世界的に自動車のプロトタイプ製造過程において3Dプリンタが活用されている。中国もその例外ではなく、国内自動車産業分野における3Dプリンタの利用は年間31%増加している。
一方、高品質のプリンタ素材の供給に課題があるという。特に、高品質の感光性樹脂素材や金属粉末、セラミック粉末、ポリマー粉末などは、中国系サプライヤーによる供給が限定的。そのため、高品質素材の供給ギャップが中国市場における事業機会であるとの見方もある。
中国国内の3Dプリンタメーカーは、コスト優位性を武器に海外輸出を強化し、市場をけん引。2013年に中国で製造された2万1550台のうち、1万2810台が輸出されたという。
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