3次元プリンタ(3Dプリンタ)の今後の市場規模を調査会社のシード・プランニングが予測した。100万円以下の機種は平均価格が2016年までに半減し、世界市場に占める日本市場の比率が倍増するという。
3次元プリンタ(3Dプリンタ)はごく一部の企業ユーザーだけが利用する特殊な機器から、一般ユーザーにも手に届く製品へという移行期にある。現在は、2大メーカー、すなわち米Stratasysと、米3D Systemsの2社が市場の過半を握っている状態だ。
こうした中、今後、3次元プリンタがどのように普及していくのか、市場規模はどうなるのか、市場調査会社のシード・プラニングは、市場予測を発表した*1)。対象は世界市場と日本市場である。
*1) シード・プランニングは3次元プリンタに関連する8社、すなわち、アルテック、イグアス、オーピーティー、ストラタシス・ジャパン、スリーディー・システムズ・ジャパン、丸紅情報システムズ、武藤工業、日本バイナリーを対象として、調査を行った。
世界市場は急速な立ち上がりを見せている。調査によれば、2008年に5400台だった市場が、2012年には推定値で8万6900台にまで成長。今後は図1に示したようにパーソナルタイプを中心に市場が拡大していくと予測した。なお、ここではパーソナルタイプを100万円以下のものとしている。
パーソナルタイプの成長は著しく、2012年の8万台から、2016年には50万台にまで伸びると予測した。
市場規模は、2008年の981億円から、2012年の推定1366億円に膨らんでいる。図1に示した台数の伸びと、図2に示した金額の伸びを比較すると、パーソナルタイプの低価格化が進むという予測が読み取れる。2012年のパーソナルタイプの平均価格50万円に対して、2016年のパーソナルタイプの平均価格は2分の1の25万円だと予測した。
なお、2016年においても金額ベースの市場規模のうち、46%をパーソナルタイプ以外が支えていることも分かる。
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