1000cd(カンデラ)/m2の高い輝度と、1000:1の高いコントラストを備えた27型液晶モニターは、手術室の明るい照明の下でも光の干渉を受けにくい。そのため、鮮明な画像を安定して表示することができる。
ソニーは2014年9月30日、1000cd(カンデラ)/m2と高い輝度を備えた、医療用27型液晶モニター「LMD-2765MD」(アナログ/デジタル信号対応)、「LMD-2760MD」(デジタル信号対応)を発売すると発表した。内視鏡や手術顕微鏡を用いた手術現場で、手術の映像などを確認するためのモニターの用途に向ける。同製品は、医療用安全規格である「IEC 60601-1」の他、米国、カナダ、欧州の医療用安全規格を取得している。市場推定価格は、LMD-2765MDが約92万円、LMD-2760MDが約88万円(いずれも税抜き)。
今回発表したモニターは、フルHD(1920×1080ピクセル)の解像度を持ち、1000:1という高いコントラストを実現している。液晶画面と画面保護パネル間の空気層を樹脂で満たした、ソニー独自の「オプティコントラストパネル」構造を採用した。これにより空気層がなくなるため、画面に当たる光の反射と拡散が低減され、光の乱反射による画像のゆがみやコントラストの低下を防ぐことができるという。手術現場の明るい照明下でも、光の干渉を受けにくい安定した鮮明な画像を再現する。さらに、内視鏡や手術顕微鏡などからの映像の輪郭や色をユーザーの好みに応じて調整できる、ソニーの独自技術「A.I.M.E.(Advanced Image Multiple Enhancer)」も搭載している。
筐体は、奥行き約58mmと薄い。ベゼル(画面枠の部分)の幅をできるだけ狭くすることで、27型の画面を実現しつつモニター全体は小型になっている。画面とベゼルがフルフラットなので、ほこりがたまりにくいなど、衛生面も考慮している。
2つの映像を同時に表示する2画面表示機能や、表示している映像を反転(鏡像)や180度回転させる機能など、医療現場で必要な機能を搭載している。
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