指先に乗るIoT時代の超小型コンピュータ「Edison」正式発表、日本でも10月に組み込み開発ニュース

米Intelは2014年9月10日(米国時間)、“IoT時代の超小型コンピュータ”をうたう「Edison」を正式発表した。既に北米では出荷を開始ししており、日本でも10月に出荷を開始する予定だ。

» 2014年09月10日 01時00分 公開
[MONOist]
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 米Intel(インテル)は2014年9月10日(米国時間)、同社の開催するイベント「Intel Developers Forum」にて、“IoT時代の超小型コンピュータ”をうたう「Edison」を正式発表した。既に北米では出荷を開始しており、日本でも10月に出荷を開始する予定だ。

 このEdisonは同社が2014年1月の2014 International CESにてお披露目した、SDメモリーカードサイズの超小型コンピュータで、ウェアラブルデバイスやロボット、ドローン、それにメイカーズなどに向け、これまでにない発想のコンピューティングを提供する目的で開発された。

photo 「Edison」(出展:インテル)
photo 2014年1月の2014 International CESのIntelブースに展示されていたEdison

 SoCのCPUコアにはAtomアーキテクチャのデュアルコア「Silvermont」(500MHz駆動)を搭載しており、MCUとしてシングルコアの「Quark」(100MHz駆動)を組み合わせる構成となっている。International CESではQuarkを2基搭載する構成とされていたが、製品版ではSilvermontとQuarkの組み合わせに変更されたことになる。

 ボード上には1GバイトのLPDDR3メモリ、4Gバイトのフラッシュストレージ(eMMC)を搭載しており、インタフェースとしては802.11a/b/g/nの無線LAN、Bluetooth(4.0+2.0 EDR)、70ピンのI/Oコネクタも備えている。

 サイズは35.5(幅)×25(高さ)×3.9(奥行き)mmと70ピンコネクタを搭載した関係で「SDメモリーカードより小さなコンピュータ」とはならなかったが(SDメモリーカード規格は32×24×2.1mm)、非常に小さなコンピュータであることに変わりはない。

photo Edisonの部品レイアウト(出展:インテル)

 Arduino用の拡張ボードが純正オプションとして用意されるのも大きな特徴。Arduino Uno互換(ただしPWMは4)のピンデザインとなっており、SDメモリーカード、UART(RX/TX)、I2C、ICSP、MicroUSB(標準のType-Aも選択可能)などのインタフェースを利用できる。MicroUSB端子などを備えた純粋な拡張ボード(Arduinoとの接続機能はない)も用意される。

 サポートするOSはYocto Linux 1.6で、IDEはArduino IDE/XDK/Eclipseに対応するため、ArduinoスケッチやJavaScript、C/C++などでのソフトウェア開発が行える。OSについては、各種RTOSも後日サポートされる予定となっている。

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