デジタルは、製造現場における「情報の見える化」をさらに進化させるための新ツール「Smart Portal」のデモ展示をSCF2013で行った。Smart Portal は、2014年第1四半期(1〜3月)にも製品化の予定である。画面作成用のソフトウェアエディタも同時に供給を始める。
産業用タッチパネルや制御機器の開発、製造、販売を行うデジタルは、「システム コントロール フェア(SCF) 2013」(2013年11月6日〜8日、東京ビッグサイト)で、製造現場における「情報の見える化」をさらに進化させるための新ツール「Smart Portal」のデモ展示を行った。Smart Portal は、2014年第1四半期(1〜3月)にも製品化の予定である。画面作成用のソフトウェアエディタも同時に供給を始める。
同社は、HMI(Human Machine Interface)技術をベースに、製造現場における「情報の見える化」を具現化するためのシステム/機器を提供してきた。新たに開発したSmart Portalは、製造現場にあるさまざまな機器のデータを、ユーザーが必要とする情報に加工して、タブレット端末などで直接見ることができるようになるという。
従来のFAシステムでは、製造ラインに設置された実装機や組み立て装置などから、製造に関わるあらゆるデータをいったんPLCで収集し、必要なデータをディスプレイに表示するのが一般的である。これに対してSmart Portalは、「PLCを使わなくても、製造ライン上にある実装機や組み立て装置などから直接データを収集/加工し、表示することができる」(説明員)と話す。しかも、ディスプレイ装置はFA向けの表示装置に加えて、スマートフォンやタブレット端末を利用することができる。「Wi-Fiのネットワークを活用すれば、わざわざ製造ラインに設置された制御盤まで出向いてデータを収集しなくても、離れた場所から装置の稼働データを確認し、必要に応じてメンテナンスを行うことが可能となる」(説明員)という。
ディスプレイへの表示方法も工夫した。同社は画面サイズが7〜15型の表示装置を用意している。この画面には、事前に決めておいた必要な情報を、メイン画面と3つのサブ画面に分けて表示させることが可能だ。しかも、状況によってメイン画面とサブ画面の表示データを1回のフリックで切り替えることができる。さらに、表示する言語や数値の単位(cmとインチ、摂氏と華氏など)、文字や背景色などの切り替えもタッチパネルからワンタッチで行える。画面の明るさはセンサーで自動調整することができる。
このような表示画面を比較的容易に作成するためのツール「BLUE」も同時に供給する。用意されたアイコンから、必要なものを選ぶだけで必要な画面を作成することができるという。
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