システム性能と操作性の向上によりTCOを削減でき、セキュリティを強化した。現行シリーズのプログラムの流用も可能。
三菱電機は2013年10月29日、機械装置を制御するシーケンサ(プログラマブルコントローラ)の新シリーズとして「MELSEC iQ-Rシリーズ」を開発したと発表した。
新シリーズは、製造業でのTCO(Total Cost of Ownership)削減とセキュリティ強化を開発の主眼においた。高速システムバスの開発により、同社従来品のシーケンサシステム比較して処理能力や速度を約40倍高速化した。ソフトウェアを構造化する「構造化プログラム」の操作性向上により開発工数を削減する。システム異常など任意のタイミングで内部データをSDカードに自動保存するメモリダンプ機能や、シーケンサへの操作をCPUユニットに自動保存する操作履歴機能でトラブル時のメンテナンス工数を削減できる。さらに、現行のMELSEC-Qシリーズのプログラムの流用も可能。セキュリティ機能では、プログラム資産流出を防止する「セキュリティーキー認証機能」や、外部からの不正アクセスを防ぐIPフィルタ機能を搭載した。
CPUユニットの概要は、プログラム容量は40/80/160/320/1200Kstep、基本命令は0.98ns、周辺機器接続ポートはUSB、Ethernet、メモリカードI/FはSDカード、拡張SRAMカセット。
今後は開発をさらに進めて、2014年6月に製品化の予定だ。2013年11月6日から8日に東京ビッグサイトで開催される「システムコントロールフェア2013(SCF2013)」に出展する。
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