住友電装は、「人とくるまのテクノロジー展2013」において、米国とドイツの自動車メーカーが導入を推進している「Combined Charging System(コンボ)」に準拠した電気自動車(EV)用充電器コネクタを展示した。
住友電装は、「人とくるまのテクノロジー展2013」(2013年5月22〜24日、パシフィコ横浜)において、米国とドイツの自動車メーカーが導入を推進している「Combined Charging System(コンボ)」に準拠した電気自動車(EV)用充電器コネクタを展示した。
現行のEVは、普通充電と急速充電を行う際に、異なる充電器コネクタを使用するものが多い。急速充電については、日本の自動車業界が策定を主導したCHAdeMO(チャデモ)規格が用いられている。これに対してコンボは、普通充電と急速充電の両方を1個の充電コネクタで行えることを特徴とする。Ford Motor、General Motors、Chrysler、BMW、Daimler、Volkswagen、Audi、Porscheという米国とドイツの自動車メーカー8社が中心になって策定を進めており、2012年10月には米国の自動車エンジニアの団体であるSAE International(米国自動車技術会)が、急速充電規格としてコンボの採用を発表している(関連記事:勝者なきEV用急速充電器の規格争い、5年後にはチャデモもコンボもない?)。
住友電装と親会社の住友電気工業は2012年10月、ドイツのREMA Lipprandtからコンボの基礎技術に関するノウハウを買い取るとともに、REMAと合弁で開発会社を設立すると発表していた(関連記事:チャデモ対応充電コネクタメーカーがコンボに参入、ドイツで合弁企業を立ち上げ)。今回展示したのは、この合弁企業で開発した、米国市場向けの仕様である「コンボType1」に準拠した充電器コネクタである。
市場投入時期については、「コンボに対応するEVや急速充電器がまだ市場に存在していないので何とも言いようがない。当社はチャデモに準拠する急速充電器コネクタも展開しており、両方の規格をカバーすることでEV用急速充電器市場の拡大に対応していく方針だ」(住友電装)という。
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