トヨタ自動車は、2013年7月から北京市で、渋滞緩和に向けた交通流シミュレータの実証実験を実施すると発表した。PND(Personal Navigation Device)とETC車載器を一体化した「知能ETC端末」と専用のスマートフォンアプリを用いて、高速道路の交通渋滞を緩和する効果を確認する予定だ。
トヨタ自動車と中国の研究開発子会社であるトヨタ自動車研究開発センター(中国)有限会社は2013年4月16日、渋滞緩和に向けた交通流シミュレータの実証実験を、同年7月から北京市で実施すると発表した。同実証実験は、北京市交通委員会の支援の下で、北京航空航天大学、北京世紀高通科技有限会社との4者共同で行う。
実証実験では、PND(Personal Navigation Device)とETC車載器を一体化して新たに開発した「知能ETC端末」と、専用のスマートフォンアプリを用いる。北京空港と北京市をつなぐ高速道路(京平・京承高速道路)を使って、「経路別の所要時間案内情報」や「空いている高速道路の高速料金割引とその情報」を提供するなどして、混雑している高速道路から空いている別の高速道路に車両を誘導し、交通渋滞を緩和する効果を確認する。
さらに、実証実験で取得したデータを用いて、交通流シミュレータの精度を改善し、交通渋滞緩和に対する有用性も検証する。将来的には都市計画サービスとしての活用を目指すとしている。
今回の実証実験を行う4者は、2011年7月から、豊田中央研究所が開発した交通流シミュレータ「NETSTREAM」を用いて、交通渋滞の緩和を目的とした、北京市の交通状況を予測する技術の共同研究を行ってきた。
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