日本マイクロソフト・ブースでは、パートナー企業19社が中心となり、組み込み機器向けOS「Windows Embedded」で構築した各種インテリジェントシステムを展示していた。
注目の「Windows Embedded 8」関連の展示が多いのではないかと予想していたが、正式発表と展示会の開催時期がかぶっていたためか、日本マイクロソフト・ブース内でのWindows Embedded 8関連の展示は“控えめ”という印象だった(ブースのデザインなどは“8”を意識した雰囲気だったが……)。以下、展示ブースの中から目を引いたものを幾つか紹介する。
佐鳥電機は、人差し指を立てた状態で手をかざし、簡単なジェスチャーをすることで、メニューから注文を行ったり、自分が寝ているベッドの傾きを変えたりすることができる「フィンガージェスチャーソリューション」のデモを行っていた。ジェスチャー認識の技術は、NECシステムテクノロジーが開発したもので、KinectセンサーやCCDカメラにより動きを認識する。佐鳥電機では、ファストフード店のドライブスルーでの注文などの他、直接スイッチを触れずに機器の操作ができることから、医療分野での利用も想定に入れて、現在提案活動を行っているとのことだ。
東京エレクトロン デバイスと富士通ソフトウェアテクノロジーズは、工場の生産ラインの制御用PC(Windows 7+リアルタイム拡張「RTX」)に、「Windows Embedded Standard 2009」を搭載した「リモート制御BOX」を接続し、制御用PCのCPUリソースに一切負担を掛けず、外部からのリモート制御を可能にするソリューションを展示していた。
工場内にある制御用PCのVGA出力を、リモート制御BOXでキャプチャーし、それをネットワーク先(遠隔地)にあるPCやタブレット端末などに画像転送することで実現。このソリューションであれば、制御用PCの処理に影響を与えないため、近くで作業するのが困難(面倒)な産業用機器などの遠隔操作・監視に利用できる。既に、顧客向けの提案を始めているそうだ。
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