米国特許資産規模ランキングでは相変わらず日本企業が強い傾向が明らかに。台湾企業の米国での特許資産拡大が注目点だという。
パテントリザルトは、米国特許資産規模ランキングを発表した。2011年4月〜2012年3月末までの期間に米国特許商標庁で発行された特許を対象に、独自の評価方法で重み付けを行い、評価したもの。
ランキングでは、トップがIBM、第2位がサムスン電子となっており、上位は昨年の同ランキングとほぼ同じ顔触れになっている。インクジェット関連の特許を多く取得したセイコーエプソンもランクインした。同社が2011年に行った同ランキング結果と同様に、トップ10の半数を日本企業が占める結果となっている。
トップ10以下のランキングの中では、台湾の鴻海精密工業が20位以内にランクイン、Appleが30位から20位に躍進しており、注目企業であるとしている。また、日立製作所、富士通、リコー、シャープ、トヨタ自動車、本田技研工業なども上位にランクインしているという。
同社の特許評価では、「注目度」「失効までの残存期間」などをパラメータとして用いている。注目度の評価は、特許出願後の審査プロセスなどの経過情報を基にしている。審査の経過情報からは、審査結果だけでなく、審査期間中の競合企業による出願へのけん制の動きを読み取れる。これにより特許が与える影響度合いを測定しているという。
順位 | 昨年順位 | 企業名 | 特許資産規模(pt) | 特許取得件数 | 件数順位 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | IBM | 140,507 | 6,198 | 1 |
2 | 2 | サムスン電子 | 108,974 | 4,784 | 2 |
3 | 4 | パナソニック | 74,425 | 2,599 | 4 |
4 | 3 | キヤノン | 74,157 | 2,729 | 3 |
5 | 6 | 東芝 | 73,715 | 2,445 | 5 |
6 | 5 | Microsoft | 72,304 | 2,420 | 6 |
7 | 8 | ソニー | 62,461 | 2,379 | 7 |
8 | 7 | LGエレクトロニクス | 53,775 | 1,402 | 12 |
9 | 11 | General Electric | 51,652 | 1,493 | 10 |
10 | 12 | セイコーエプソン | 44,244 | 1,512 | 9 |
(パテントリザルト調べ) |
特許審査のプロセスは、一般に1〜1.5年程度の時間がかかるとされる。このため、今回のランキングは、各社が2008〜9年ごろに出願したものが反映されていると考えられる。
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