測定器から読み取った目盛りの間隔(事例では0.1)の整数倍で算出結果に一番近い値を間隔(h)とします。間隔(h)は、全ての組で同一にします。また、組数(k)の決め方として、データ数の平方根を整数値に丸めて決める方法も用いられます。
データの数 | 組数(k) |
---|---|
50〜100 | 6 〜 10 |
100〜250 | 7〜12 |
120〜 | 10〜20 |
表2 組数(k)の決め方 |
h=R÷k=6.1÷6=1.016
この結果から、間隔(h)=1.0とする。
事例では、最小値(S)は、24.8であるから、以下の7組に分けます。
例えば、5つ目の組、28.5〜29.4の中心は29.0です。この組に属する全てのデータは、29.0で代表させます。事例では下記の11個のデータが該当します。
データ数の合計と累積度数が一致しないときは、チェックミスです。
横軸に品質特性の値を中央値で記入し、縦軸に度数を取り、ヒストグラムを描きます。ヒストグラムには何個のデータから作られたかを“n=50”の形で附記しておきます。
この図で、中央値25kgの度数の中には、24.5kg以上25.5kg未満のデータを分類したことを示すことになります。
ここまでで、分析のもととなるヒストグラムを描くことができました。次回は、今回作成したヒストグラムをどう読んで判断するかを解説していきます。お楽しみに!
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MIC綜合事務所 所長
福田 祐二(ふくた ゆうじ)
日立製作所にて、高効率生産ラインの構築やJIT生産システム構築、新製品立ち上げに従事。退職後、MIC綜合事務所を設立。部品加工、装置組み立て、金属材料メーカーなどの経営管理、生産革新、人材育成、JIT生産システムなどのコンサルティング、および日本IE協会、神奈川県産業技術交流協会、県内外の企業において管理者研修講師、技術者研修講師などで活躍中。日本生産管理学会員。
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