国内自動車メーカー7社の取引先は約6.3万社、中小企業が多数:製造マネジメントニュース
東京商工リサーチは国内自動車メーカー7社の取引先調査の結果を発表した。1次、2次を含めた取引先の合計は、重複を除いて全国に6万9860社あることが分かったという。
東京商工リサーチは2024年6月6日、国内自動車メーカー7社の取引先調査の結果を発表した。1次、2次を含めた取引先の合計は、重複を除いて全国に6万9860社あることが分かったという。型式指定の不正行為があった4社の取引先は6万2913社に上る(重複除く)。
調査対象としたのは、トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車、マツダ、三菱自動車、スズキ、SUBARU(スバル)の7社とその関係会社の取引先だ。国内自動車メーカーと直接/間接に取引のある企業は、重複を含めて合算すると13万475社に及ぶ。このうち、各自動車メーカー内の取引企業の重複を排除すると11万4201社、さらに全取引企業を合算後に重複を排除しても6万9860社あるという。
取引先の企業数の最多はトヨタ自動車の4万8130社(構成比42.1%)。次いでホンダが1万5243社(同13.3%)、日産が1万4045社(同12.2%)、マツダが1万34社(同8.7%)となる。重複を排除した取引先6万9860社を産業別に見ると、自動車部品メーカーなど製造業が2万892社(構成比29.9%)で最多だった。鋼材や機械、部品卸を含む卸売業の1万3671社(同19.5%)、清掃や機械修理などサービス業他が1万2598社(同18.0%)、自動車販売店など小売業が8553社(同12.2%)と続く。
売上高別に取引先を見ると最多は1億円以上10億円未満で、2万5739社(構成比36.8%)。次いで10億円以上100億円未満が1万9466社(同27.8%)だった。1000億円以上が1583社(同2.2%)と大企業の取引先もみられるが、1億円未満が1万1059社(同15.8%)と小規模事業者も目立った。
資本金別では、最多は1千万円以上5千万円未満の3万4742社(構成比49.7%)だった。1億円以上が1万244社(同14.6%)ある一方で、個人企業なども3369社(同4.8%)あった。また、個人企業など含む資本金1千万円未満は1万6165社(同23.1%)と、小規模事業者も多く取引に関係していることが分かった。
都道府県別では、東京都が1万3693社で最も多かった。次いで、トヨタ自動車の本社がある愛知県の8473社、3位に大阪府の6845社、4位は神奈川県の3952社、5位に静岡県の3001社が続く。自動車メーカーやグループの工場や拠点がある都道府県に取引先の企業数が多く、企業城下町を形成している様子が伺える。
1次仕入先では、1位は愛知県の3235社、2位は東京都の2740社、3位は大阪府の1029社、4位は神奈川県の953社、5位は広島県の604社となる。1次販売先では、最多が東京都の1813社。2位は大阪府の1549社、3位は愛知県の1275社、4位に静岡県の807社、5位は神奈川県の761社が続いた。
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