新しいXVL Studioは、重複線もブツ切れアウトラインも自動修正:ラティス・テクノロジーの新製品
軽量3次元データフォーマットビュワー新製品XVL Studio Ver.12.1では、3次元データを基にイラスト作成する場合、悩ましかった重複線の処理やブツ切れのアウトラインが自動的に修正できる。
ラティス・テクノロジー(以下、ラティス)は2013年10月1日、軽量3次元データフォーマットXVLを編集・閲覧するビュワーの新製品「XVL Studio Ver.12.1」用イラスト作成オプションを発表した。発売開始は2013年10月21日。同オプションは3次元データ形状を2次元線画変換するための機能で、従来機能に改良を加えたものだ。取り扱い説明書やサービスマニュアルなどのテクニカルイラストを作成する際の元データを作成する。出力ファイル形式は、CGM、DXF、EPS、DWG。
XVL Studioおよびイラスト作成オプションの価格は以下の通り。
- XVL Studio Basic(基本版):ライセンス20万円、保守費用4万円
- XVL Studio Standard(標準版):ライセンス70万円、保守費用14万円
- XVL Studio Pro(最上位版):ライセンス150万円、保守費用30万円
- イラスト作成オプション:ライセンス20万円、保守費用4万円
改良した点は、「重複線の自動除去」「アウトラインの自動結合」「複数の断面によるイラスト生成」の3つとなる。
従来はアセンブリの線画をイラスト用に出力すると、イラストには不要な線の重複が発生してしまい、イラスト作成者が30〜40分ぐらいかけて重複した線を1つ1つ修正処理するしかなかった。新機能では、重複した線を自動的に削除できる。線の重複の範囲はユーザーが任意で設定可能だ。重複した線が消えることでデータ容量も大幅に削減できるとしている。ユーザーの評価によれば、新バージョンでは出力ファイルサイズが旧バージョン比で64%まで軽量化されたという。
アウトライン(外形線)については、イラスト作成の場合は塗りつぶしや形状変更などがしやすいように、ひとつながり(輪の状態)になっている必要があるが、従来機能では切り欠きやフィレット部分などで線が途切れている場合があり、こちらもイラスト作成者が1つ1つ修正する必要があった。新機能では、アウトラインを自動的に結合する処理を強化したという。
上記の2機能については、イラスト線画データの品質向上により、社内工数を削減する、あるいは外注コストの低減が見込めるとしている。
断面図作成機能については、従来は任意の1断面のみだったが、新機能では複数の断面が表示でき、かつ一部分だけシェーディングを掛けて出力することが可能だ。この機能では、社内外の関係者に“伝えたい情報”を伝えやすくする、創造的なマニュアルが作成しやすくなることなどが期待できる。
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