水を捨てずに何度も洗濯、シャープが開発した「排水レス洗濯機」とは:CEATEC 2026

シャープは、「CEATEC 2026」において、排水レス循環型洗濯システム「トリプルフリーランドリー」を出展した。

» 2026年10月14日 08時30分 公開
[三島一孝,MONOist]

 シャープは、「CEATEC 2026」(2026年10月13〜16日、幕張メッセ)において、排水レス循環型洗濯システム「トリプルフリーランドリー」を出展した。同製品は水をろ過/浄化して繰り返し利用することで、大幅な節水を実現する洗濯システムで、「CEATEC AWARD 2026」において「優秀賞」を受賞している。

photo シャープの排水レス循環型洗濯システム「トリプルフリーランドリー」[クリックで拡大]

 シャープが開発したトリプルフリーランドリーは、独自のフィルターで洗濯後の水をろ過し、次の洗濯に再利用することで、新たな水をほとんど使用しなくても洗濯できる。運搬/移設しやすく、給排水設備がない場所にも設置可能で、災害時の避難所など給排水設備の確保が困難な環境や、水資源が限られる地域においても、洗濯を可能とする。ちなみにトリプルフリーランドリーの名称は、フェーズフリー、ロケーションフリー、ボーダーフリーの3つの「フリー」に由来する。

photo 「CEATEC AWARD 2026」で「優秀賞」を受賞[クリックで拡大]

 洗濯機そのものはシャープが展開する業務用製品で、水をろ過/浄化する機器を加えることで、洗濯で使用する水の循環型システムを実現する。ろ過は3段階で行っており、最初に物理フィルターで大きなごみやくずをろ過し、次のフィルターで汚れ物質の吸着をする。最後のフィルターで雑菌の発生を抑制するという仕組みだ。実際に、ソースやしょうゆ、トマトジュース、汗染み、ココアなどさまざまな汚れを試しているが「通常の洗濯機と同程度に汚れは落とすことができる」(シャープ説明員)としている。

 洗濯にはアルカリイオン水を使用し、界面活性剤を含む洗剤は利用できない。「界面活性剤を使用するとフィルターの耐久性に影響が出る」(シャープ説明員)。実用化については、2026年度中を想定しており、まずは国内での導入を目指す。残された課題としては「フィルターの耐久能力が当面の課題だ。現状では100回程度の利用で交換する形となるが、これを200回や300回にのばしたい」(シャープ説明員)という。

 用途としては、離島や山小屋など給排水設備の確保が困難な環境での洗濯や、災害派遣時の利用などを想定している。「コインランドリーなどでも給排水設備にトラブルが発生した時にカバーする予備設備としての利用なども想定する」(シャープ説明員)としている。

photo さまざまな汚れも通常の洗濯機と同様に落とすことができるという[クリックで拡大]

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