ジョヴァンニ・デッレ・バンデ・ネーレでは、Naval Cockpitの後方に艦長用の独立したコンソールも用意している。3面の大型ディスプレイや電話機、キーボードを備えるとともに、この席からはNaval Cockpitや艦首方向を見渡すこともできる。
艦長用コンソールを右舷側から見下ろす。複数の大型ディスプレイに加え、キーボードや通話器などを備える。中央の画面には周辺情況が水上艦や航空機などを区別したNATO標準アイコン(APP-6)で表示されている他、左舷側画面には艦載兵器のステータスなどが示されていた[クリックで拡大]その後方には大型の操艦関連コンソール群もある。その中央には舵輪、その左右には大型ディスプレイ、キーボード、多数のスイッチやレバー類が並ぶ。さらに、操舵室後方背面には、無線機や通話器、ディスプレイをまとめた通信席があり、別の区画には紙海図を広げられる海図台と航海機器も配置されていた。
Naval Cockpit後方にある大型操舵コンソールの左舷側。大型ディスプレイの下にキーボードや多数のハードウェアスイッチを配置し、側方にも小型の操作器を備える。前方のNaval Cockpitが着座した操作者を中心に機器を集約するのに対し、こちらは従来の船舶用コンソールに近い形を残している[クリックで拡大]
大型操舵コンソールの右舷側。大型ディスプレイ、キーボード、ハードウェアボタン群に加えて、スロットルレバー状の操作器も備える。左舷側のコンソールと合わせると、Naval Cockpitとは別に多くの表示/操作装置が操舵室内に残されていることが分かる[クリックで拡大]
操舵室最後部左舷背面に設けた通信席。無線機、通話器、ディスプレイ、キーボードなどが1つの作業区画にまとめられている。Naval Cockpitが多くの機能を統合していても、Naval Cockpitとは別に専用の通信席も設けている。役割に応じた専用コンソールを残している一例といえるだろう[クリックで拡大]
同じく操舵室後端中央背面に用意された海図台と航海作業区画。紙海図を広げられる机の上方には複数の航海機器や表示器が並び、周囲には資料類も収納している。デジタル化されたNaval Cockpitを導入したPPAでも、これまで船舶の航海に使われてきた作業環境が併存している[クリックで拡大]PPAのNaval Cockpitは、航空機を思わせる外観だけが特徴ではない。航海、操艦、プラットフォーム管理、戦闘システムに関わる情報と操作をPilotとCopilotの周囲に集約した一方で、艦長用コンソール、操艦関連コンソール、通信席、海図台も残されていた。
Fincantieriは、PPAのSMS(Ship Management System)について、プラットフォーム/システムや航海システムの管理、監視、制御、意思決定支援を担う船内システムの中核と説明しており、PPAでは艦内の情報処理そのものが広く統合されている。Naval Cockpitでは、操艦やプラットフォーム管理、戦闘システムの一部を集約しつつも、従来の必要な航海作業や通信用の設備が同じ空間に共存していることも、PPAの操舵室の特徴といえるだろう。
シンガポール海軍のフリゲート艦に潜入! 人手不足が変える軍艦の操舵室とは
建造から約40年でも新技術に対応、カナダ沿岸警備隊船「ローリエ」の操舵室
レアアース泥調査でも活躍、JAMSTEC海底広域研究船「かいめい」をガッツリ見る
SIM-SHIPのRORO船初号機「しーかーご2」の操舵室が示す航海情報の集約と省人化
既存船が自動運航船に!「第二ほくれん丸」の操舵室に見るレトロフィットの妙Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
モビリティの記事ランキング
コーナーリンク