旭化成、米国でリチウムイオン電池用セパレータの塗工ラインが完成工場ニュース

旭化成は、米国ノースカロライナ州シャーロットにおいて建設を進めていた、リチウムイオン電池(LIB)向け湿式セパレータ「ハイポア」の塗工ラインが完成したと発表した。

» 2026年08月27日 06時15分 公開
[遠藤和宏MONOist]

 旭化成は2026年8月26日、同月20日に米国ノースカロライナ州シャーロットにおいて、リチウムイオン電池(LIB)向け湿式セパレータ「ハイポア」の塗工ラインの竣工式を行ったと発表した。

竣工式でのリボンカットの様子 竣工式でのリボンカットの様子[クリックで拡大] 出所:旭化成

 同ラインの新設は、2023年に決定した投資に基づくもので、北米域内における湿式セパレータの供給体制構築に向けた第一歩だ。既存の乾式セパレータ「Celgard」の工場内に新設し、2026年度下期に商業生産開始を予定している。塗工能力の増強により高付加価値セパレータの供給を拡大し、旭化成の競争力強化につなげる考えだ。

湿式セパレータの北米域内供給体制を構築

 北米では、足元で電気自動車(EV)需要の伸びに鈍化が見られるものの、中長期的には2030年頃に向けてEV市場の成長が見込まれるほか、エネルギー貯蔵システム(ESS)の導入拡大を背景に、幅広い分野でLIB需要の拡大が期待されている。

 セパレータ市場においても、競争が続く一方で、北米では市場環境に改善の兆しが見られはじめている。また、北米域内における安定的なLIBサプライチェーンの構築を促進する動きは継続しており、セパレータの現地生産体制と機動的な供給対応力を備えたサプライヤーへのニーズが高まっている。

 同社のカナダにおける湿式セパレータ工場の建設も順調に進んでおり、シャーロットの塗工ラインとカナダ工場を合わせ、湿式セパレータの北米域内供給体制を構築する。これにより、北米における旭化成の生産基盤と市場での競争力を強化し、今後見込まれるEVおよびESS向け需要の拡大を確実に取り込みながら、中長期的な事業成長と収益拡大を目指す。

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