最後に、振動シミュレーションで工夫した点を述べておきます。
振動シミュレーションから出力されるのは、各部の変位です。そのため、図7のような大きな波が結果として出てきます。
これでは、ディスペンサーノズル先端と液晶基板との距離の変動が分かりませんね。図13に解析モデルを示します。ディスペンサーノズルの先端を表現するため、質量ゼロのビームを追加しました。
問題となっていたのは、ディスペンサーノズル先端と液晶基板との距離の変動です。そこで、図中のA点とB点の変位をテキストデータとして出力し、その引き算をしました。
図14に、加工点とステージのX方向振動変位を示します。大きな波が重なっていて分かりませんね。
図15に、加工点の変位からステージの変位を差し引いた結果を示します。これによって、対策効果の数値化ができました。
あっ、そうそう。対策後のシール材塗布形状の写真を忘れていました。図16に示します。
次回は、1軸アクチュエーターやXYテーブルに使われる直動ガイドのレイアウト失敗例を紹介します。 (次回へ続く)
高橋 良一(たかはし りょういち)
RTデザインラボ 代表
1961年生まれ。技術士(機械部門)、計算力学技術者 上級アナリスト、米MIT Francis Bitter Magnet Laboratory 元研究員。
構造・熱流体系のCAE専門家と機械設計者の両面を持つエンジニア。約40年間、大手電機メーカーにて医用画像診断装置(MRI装置)の電磁振動・騒音の解析、測定、低減設計、二次電池製造ラインの静音化、液晶パネル製造装置の設計、CTスキャナー用X線発生管の設計、超音波溶接機の振動解析と疲労寿命予測、超電導磁石の電磁振動に対する疲労強度評価、メカトロニクス機器の数値シミュレーションの実用化などに従事。現在RTデザインラボにて、受託CAE解析、設計者解析の導入コンサルティングを手掛けている。⇒ RTデザインラボ
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