今回は、「弱い部分が1箇所でもあると台無しになったメカ事例」でしたね。この観点から、もう少し説明を加えましょう。
当然、シミュレーションも行っていたわけで、図8に、時刻歴応答解析の結果のうち、時刻0.00838[s]における相当応力図を示します。振動解析なので本来は変位図を示すべきですが、ここでは割愛します。
対策を立案するには、弱い、つまり剛性の小さな箇所を見つける必要があります。この作業でも、解析結果を可視化して弱い箇所を見つけましょう。
図8は相当応力図です。応力が大きいところから、剛性弱点の候補を見つけることができます。剛性弱点を見つけるための1つの方法だと思います。
シール塗布装置の構造を、説明のために簡略化した図を図9に示します。
これを真横から見ると、図10のようになります。
図8と図10を併せて見ると、コラムやフレームそのものよりも、スペーサーを介して取り付けられているプレートの剛性が低いと推測されます。
図8でも、このプレート周辺では応力が高くなっています。
作図した方に、「オマエ、『縦線、縦線、横線、横線、トリム、トリム、トリム』で構想図を描いただろ」などと暴言を吐くことはできません。対策案を皆で考えることにしました。
そこで、この部分の剛性を高める対策を行いました。その対策を図11に示します。
このシール塗布装置の問題を、ばねで表現すると図12のようになります。
この事例から言えることは、繰り返しになりますが、次の通りです。
弱い部分が1箇所でもあると、台無しメカになる。
あらためて図10を見ると、コラムが載っているプレートが貧弱であることが分かります。
また、液晶基板を載せる台が波打つ振動モードも懸念事項でした。この振動についても、振動形状をアニメーション表示して確認しています。図示していませんが、当初はXYテーブルの上にθ軸テーブルも搭載していました。θ軸テーブルの変形をなくすため、後継機ではθ軸そのものを廃止しました。
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