村田製作所は、Synopsysが提供するシミュレーションツールを介したシミュレーションモデルの提供を開始した。3D電磁界解析ツール「Ansys HFSS」と熱解析ツール「Ansys Icepak」を対象とする。ユーザーはシミュレーションツールから村田製作所のWebサイトにアクセスし、対応モデルをダウンロードできる。
村田製作所は2026年6月15日、Synopsysが提供するシミュレーションツールを介したシミュレーションモデルの提供を開始したと発表した。対象は、3D電磁界解析ツール「Ansys HFSS」と熱解析ツール「Ansys Icepak」だ。
シミュレーションモデルは、製品の状態や条件などを数値データとして整理し、コンピュータ上で試算/検証する際に用いられる。ユーザーはSynopsysのシミュレーションツールから村田製作所のWebサイトに直接アクセスし、対応する最新のシミュレーションモデルをダウンロードできる。これにより、製品設計や解析の高度化、利便性向上に貢献するとしている。
近年、高速通信や大容量通信の需要拡大に伴い、電子回路設計は複雑化している。電磁干渉や部品の発熱など、複数の物理現象を考慮した設計が求められる中、試作前に回路上の物理現象をシミュレーションツールで予測/検証する重要性が高まっているという。
電磁界解析や熱解析向けのシミュレーションモデルは、設計条件によって電磁現象や温度分布が複雑に変化するため、作成難易度が高い。村田製作所は、原材料の開発/製造から最終製品の加工までを自社で一貫して手掛ける過程で蓄積したデータを活用し、シミュレーションモデルを作成している。
また、村田製作所によれば、Ansys Icepakを介した受動部品のシミュレーションモデル提供は「同社が初めて」(同社調べ)だという。同社は今後、Synopsysとの連携を強化し、シミュレーションモデルの拡充を進めるとしている。
| ツール名 | Ansys HFSS | Ansys Icepak |
|---|---|---|
| 対応バージョン | Ansys 2026 R1 | Ansys 2026 R1 |
| 解析対象 | 電磁界解析 | 熱解析 |
| 同社対応製品 | 高周波インダクター 積層セラミックコンデンサー |
パワーインダクター |
| 表1 主な仕様 | ||
量子コンピュータ実用化の壁を突破、測定回数を最大1000分の1に削減する技術
三菱電機がQuantinuumと連携、量子コンピューティングでCAEの革新狙う
タイヤFEM解析を45分から5分に 住友ゴムと富士通がAIサロゲートモデルを共同開発
シーメンス、AIでCFD設計探索を高速化 「Simcenter PhysicsAI」を発表
日産とQuemix、量子アルゴリズムを用いた車両空力解析の有効性を実証
AI-CAEで風荷重評価を効率化、大林組がRICOS製ソリューションで検証Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
メカ設計の記事ランキング
よく読まれている編集記者コラム