鉄道情報システムが事業として開発し、JR各社の窓口効率化を実現している「MARS端末」も時代に合わせて進化を続けてきた。
みどりの窓口で使用している係員操作型端末「MR」シリーズは1992年に導入した「MR-2形」からアップデートを重ねて機能を強化してきた。同端末はOSにUNIXを採用した汎用ワークステーションであり、自動ダウンロード機能を備えていた。1995年からはWindows PCを採用した「MR-12形」の稼働が始まり、タッチパネル形式の「MR-20形」やサーマルプリンタとIP通信方式を取り入れた「MR-32形」が各所窓口に導入された。現在導入されている「MR-52形」「MR-52N形」は、直感的な操作が可能なデザインとなり、操作性や発券スピードを向上させている。
1996年に稼働した顧客操作型端末「MV-10形」は、指定券のみの発行が可能で電話やインターネット予約の発券機能に対応した。2002年に「MV-30形」が、2008年に「MV-35形」が導入され、定期券発券機構や赤印字機構などを搭載したことで発券できる券種が拡大した。2013年から現在も稼働している「MV-50形」は、多言語対応やQRコードによる簡易発券操作に対応。加えて、遠隔地のオペレーターと会話をしながら切符を購入できる「アシストマルス」が2010年に導入され、現在も駅の混雑解消に貢献している。
現在のMARSには、1日で平均1000万規模のアクセスがあるという。金子氏は「2025年度は1日で平均1060万のアクセスがあった。1日で平均100億円を扱い、システム稼働率は2008年度以降“Five Nines(99.999%)”以上を記録している」と強調する。
現在は、大型コンピュータとサーバを組み合わせた構成の状態から、サーバだけで運用するシステムに移行を進めているという。鉄道情報システムは今後、MARSの24時間運転や指定席販売開始日の早期化、AI(人工知能)やロボットを活用した効率化を進めようとしている。金子氏は「チケットの媒体が交通系ICやQR、顔認証など多様化する中で、MARSがさまざまな予約情報をJR各社の自動改札機などと連携し、シームレスな旅行を支えることを将来展望としている」と述べた。
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