パナソニックHDは、2025年度の連結業績を発表するとともに、グループ経営改革の進捗状況と2032年までを見据えた成長戦略について説明した。
パナソニック ホールディングス(パナソニックHD)は2026年5月12日、2026年3月期(2025年度)の連結業績を発表するとともに、グループ経営改革の進捗状況と2032年までを見据えた成長戦略について説明した。AIインフラを支える事業で2028年度の調整後営業利益7500億円以上を目指す。
パナソニック ホールディングスの2025年度の連結業績は、売上高が前年度比5%減の8兆487億円、調整後営業利益が同4%減の4474億円、営業利益が同45%減の2364億円、税引き前利益が同46%減の2631億円、当期純利益が同48%減の1895億円となった。前年度に比べ、減収減益となったが、パナソニック オートモーティブシステムズ(PAS)の非連結化による影響を除くと、調整後営業利益ベースでは増収増益になるという。
損益面で想定外となったのが、エナジー分野における車載電池の製造不具合対応費用だ。営業損益面で400億円のマイナス影響があったとしている。ただ、一過性のもので今後も継続するものではないとしている。「以前からあった不具合で従来は特定セパレータが要因だと考えられてきたが、解析が進み、極板の形状によってセルの膨張と収縮を繰り返す中で発生することがわかった。そのための設計変更が必要となった。対策は終えており、そのための引き当ても用意した」とパナソニックHD グループCEOの楠見雄規氏は説明する。
ただ、構造改革は順調に2025年度で完了し、課題事業や再建事業にもめどを立てたという。人員削減を含む固定費削減が進んだことで、調整後営業利益の改善効果は、当初は2024年度比1220億円の削減を目指していたが、結果的に1450億円の削減に成功したという。人員については、国内8000人、海外4000人で合計1万2000人を削減した。
課題事業については、産業デバイス・メカトロニクス事業については、車載用モーターと車載用冷却ファンモーター事業の譲渡を決めた。その他は、構造改革効果や材料合理化などで方向付けを完了した。キッチンアプライアンス事業については、量産開発の中国シフトと日本の開発リソースの適正化を進め、グローバル標準コストを実現したことから事業継続における道筋ができたとする。テレビ事業についても、海外における他社協業によりリスクを低減し、収益面を確保できる方向付けができたとしている。
事業立地を見極める再建事業については、空質空調事業で拠点最適化を進めアジアのエアコン、コンプレッサーのコスト基盤を強化した。また、業務用空調は提携による開発コスト削減を進め収益性改善を実現する。家電事業は、グローバル標準コストの追求とアセットライト化で事業競争力を強化し、差別化できる領域の宣伝強化を進める方針だ。ハウジングソリューション事業については、YKKおよびYKK APとの戦略的パートナーシップを構築し、2026年3月末に非連結化した。
楠見氏は「家電事業はブランドをけん引する役割があり重要だと考えている。中国市場で戦える力を付けてきたことからこの事業の力を日本を含めグローバルに展開する。例えば、冷蔵庫事業は苦しかったが、これらの中国でのサプライチェーンを活用したグローバル標準コスト製品がフルラインアップで2026年度から展開できる。これらを投入することで積み上げた数字が読めるようになる」と述べている。
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