JSOLは、JFEスチールと共同で、JFEスチール独自のプレス成形評価技術を、JSOLのCAEソリューション「JSTAMP」のオプションとしてソフトウェアパッケージ化した「JESOLVA-Forming for JSTAMP」を開発し、提供開始する。
JSOLは2026年4月22日、JFEスチールと共同で、JFEスチール独自のプレス成形評価技術を、JSOLオリジナルのCAEソリューション「JSTAMP」のオプションとしてソフトウェアパッケージ化した「JESOLVA-Forming for JSTAMP」を開発し、提供開始すると発表した。
従来の成形限界線(Forming Limit Diagram:FLD)による評価では予測が困難だった難成形材料の割れ予測を高精度化するとともに、遅れ破壊の予測も可能とし、金型設計の大幅な効率化を支援する。
JSOLのJSTAMPは、板材成形解析に特化したCAEソリューションで、プレス成形過程をリアルに再現するだけでなく、仮想検討の結果をCADデータなどに出力し、そのまま対策として用いることが可能だ。また、設計者によるトライ&エラーを繰り返すことなく適切な答えを導き出せるため、金型開発のリードタイム短縮やコスト削減に寄与する。
その一方で、高強度鋼板の加工中の割れを予測する際には、従来技術では不十分な点もあり、近年適用が拡大している1.5GPa級鋼板で見られる遅れ破壊の予測技術の確立も課題となっていた。これらの不具合予測技術は、これまでJFEスチールがEVI(Early Vendor Involvement)技術として活用していたが、専用ソフトウェアは存在せず、手作業で不具合の有無を判定する必要があった。
こうした課題を解決するため、両社はJESOLVA-Forming for JSTAMPを開発した。JFEスチールの技術である「JESOLVA」の特許技術をソフトウェア化し、JSTAMPのオプションパッケージとして提供する。
JESOLVA-Forming for JSTAMPには、「伸びフランジ割れ予測技術」「3D-FLDによる高精度割れ予測技術」「遅れ破壊予測技術」の3つの独自技術が組み込まれており、いずれの予測もJSTAMPのポスト画面上で簡単に部品の割れ部位を可視化できる。
伸びフランジ割れとは、材料端部で大きく伸ばされることにより発生する割れで、従来の成形限界評価などでは予測精度が不十分だった。伸びフランジ割れ予測技術は、「ひずみ勾配」という指標を用いることで、成形品の端部から生じる成形不良を高精度に予測できる。
3D-FLDによる高精度割れ予測技術は、プレス成形品の内部において、これまで予測が難しかった製品突起部に発生する不良を予測するための技術だ。従来の成形限界評価(2D-FLD)が最大主ひずみと最小主ひずみの2成分を用いるのに対し、同技術では割れ部位の相当塑性ひずみ、ひずみ比、接触面圧の3成分を用いて評価し、高精度な割れ予測を実現する。
遅れ破壊とは、高強度鋼板の成形品において、成形直後には問題が見られなくても、時間の経過とともに腐食環境下で残留応力が存在する部位などから亀裂が発生する破壊現象だ。遅れ破壊予測技術は、特に高強度鋼板の成形品の切断端面で発生が懸念される遅れ破壊の危険度を予測する。
JSOLは高精度なCAEソリューションを自動車メーカーに提供することで、最先端の車体開発から安定した量産まで、あらゆるステージで貢献するとしている。
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