さらに2025年の下請法運用基準の見直しで、下請事業者が保有する金型などであっても、委託事業者が実質的に管理する場合は適用対象になった。
Resilireの五十嵐氏は「運用基準の追加で、自社が購入した金型だけでなく、取引先が保有している金型であっても、実質的に自社のために使っているものについては管理しなければならなくなった」と話す。
取適法を順守するためには、金型などとそれを用いる製品、部品の精緻なひも付けが不可欠だ。金型が使用されているかをシステムで追うのは困難なため、その金型を使って作る部品を発注したかどうかを確認しなければならない。
「金型と部品をひも付けて正しく管理できている企業はほぼゼロだ。部品の発注システムはあっても、金型などの稼働を管理するシステムはない。管理できているのは自社保有の固定資産だけで、取引先保有のものは管理できていないのが実態となっている」(五十嵐氏)
Resilireが組立産業サプライヤーの調達/購買関係者300人に行った調査では、現在管理(保管)している金型、木型、治工具などの総数について、「正確な数は把握できていない」と答えた人が26%に上った。
また、現在保管していて、直近で1年以上稼働していない金型などの割合について聞くと、22.7%が「分からない」と答え、全体の約70%が1年以上未稼働の金型などを保管していた。さらに、発注元からの保管費の支払いまたは不要な金型などの廃棄の打診の有無については、26%が「どの発注元からも全くない」と答えた。
なお、保管費に関しては、保管している金型などの専有面積と周辺の賃料相場から計算したり、金型保管サービスの料金を参照したりする例が多いという。
Resilireでは2026年4月17日、「Resilire 金型管理」の正式リリースを発表した。Resilire 金型管理は、金型などの資産管理を法令順守と取引の透明性の観点から見直すための金型管理サービスとなっている。
金型の遊休期間を継続的にモニタリングし、保管費の支払いが発生する可能性のある金型を自動検知する。対応が必要な金型をアラートで通知し、無償保管リスクを未然に防止する。金型と部品を双方向にひも付けて管理し、使用実態を即座に可視化。状態写真、廃棄証明書など、金型ライフサイクルに関わる情報を一元管理する。
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