前回、式9について説明しました。
入力は変わらないものとして、伝達関数の大きさを考えましょう。
図4に、入力(外力であり加振源の大きさ)の周波数がちょうど共振周波数のときと、少しずれたときの伝達関数の絶対値を示します。
周波数を少しずらすと、伝達関数の絶対値が小さくなります。第1回で紹介した昭和のラジオでは、選局ダイヤルが少しずれた状態だと音が小さくなり、雑音が入ります。まさにこの状態が図4の状態なのです。
次に、減衰が大きくなった場合を考えます。図5に、減衰を大きくしたときの伝達関数を示します。
共振点での伝達関数の絶対値が小さくなりました。昭和のラジオではこのような状態になることはありませんが、バリコンと直列つなぎで抵抗を挿入するといった魔改造をすると、このような状態になります。
1号機はうまくいっているのに2号機はダメ、という再現性のない不具合の場合、顧客はかなり不安になります。そして、「その対策は本当に大丈夫ですか?」という問いが付きまといます。
現象が再現できない原因が分かり、この現象をしっかり説明できれば、対策の有効性を顧客に理解していただけます。具体的な対策は書けませんが、ここでは現象が再現できなかった理由を述べます。
図6、図7に直動パーツフィーダーを再掲します。当然のことですが、消費電力を最小にするため、この機械は共振状態で稼働させます。
共振状態に影響する要因として、以下のものが考えられます。
ばね−マス系の挙動で、共振点がずれてしまう状態(図4)と、減衰が変化する状態(図5)で考えましょう。
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