次世代AI向け国産水冷データセンター、密閉循環で水使用効率を実質的ゼロへ組み込み開発ニュース(1/2 ページ)

PFN、IIJら3者はAI向け水冷データセンター「AImod」を2026年4月より稼働する。水冷と空冷ハイブリッド空調によりPUE1.1台とWUE(水使用効率)の実質的ゼロを達成。次世代チップを見据え、大規模AI計算基盤のモデル確立を目指す。

» 2026年03月31日 07時30分 公開
[安藤照乃MONOist]

 Preferred Networks(PFN)、インターネットイニシアティブ(IIJ)、北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)は2026年3月23日、千葉県白井市のIIJ白井データセンターキャンパスに構築した直接水冷方式モジュール型データセンター「AImod」を報道陣に公開した。同年4月より稼働を開始する。

キャプション 写真左奥が「AImod」。手前にAImodとチラーを接続する冷却配管が配置されている[クリックで拡大][クリックで拡大]
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 AImodは、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の委託事業である「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」の一環として開発している、コンテナ型のデータセンターだ。2025年に島根県松江市で試験稼働したAI(人工知能)アクセラレータシステムをベースとしており、熱密度の大規模化を見据えてチラー(冷却水循環装置)の追加などのアップデートを行った。

水冷と空冷を組み合わせたハイブリッド空調システムを採用

 AImodはコンテナ型であり、屋外への設置が可能である。本体とチラーを接続する冷却水配管には口径約20cmのパイプが用いられ、頭上の高所空間から足元まで立体的に敷設されている。

キャプション 写真右奥のチラーから冷却配管が伸びている[クリックで拡大]

 冷却方式は、水冷と空冷を組み合わせたハイブリッド空調システムを採用した。AI用GPUなど発熱量が大きいコンポーネントはコールドプレートを用いた直接水冷(DLC)で冷却し、ネットワークスイッチや電源モジュールといった水冷化が難しい機器は空冷で対応する。全体の冷却比率は水冷が7割、空冷が3割を基本としている。

キャプション 循環用の冷却配管[クリックで拡大]

 冷却用の水は、チラーと冷却水を循環/制御するCDU(Coolant Distribution Unit)の間を流れる。CDUではこの一次冷却水を用いて二次冷却水を冷やし、マニフォールドと呼ばれる配管を通してサーバ内のコールドプレートへ送り込み、チップなどの発熱部品を直接冷却する。途中に貯水用のバッファータンクも設置されており、動力ポンプによって循環させる形だ。空冷は、水冷化が難しいネットワーク機器などを対象に、各サーバラックの間に冷却装置を設置するIn Row Coolingによって冷気を直接供給して冷却する。

キャプション AImodへ水を送る管/送り返される管がある[クリックで拡大]
キャプション 貯水用タンク[クリックで拡大]
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