メニナルAIの技術的な特徴として、従来型の製品では動画(連続フレーム)を前提としていたが、同AIは「静止画単体または小数枚から状況を推定し、順序情報をタグで付与して状況遷移を定義する」方式を採用している。そのため、軽量/即時性/低コストでの提供が可能で、監視カメラやIoT(モノのインターネット)の断続画像などにも適用できる。
また、機密性の高い製造現場での利用を想定し、クラウドAIに依存しない運用が可能である。小型のローカル生成AIと従来型のアルゴリズムを組み合わせたハイブリッド方式により、機密情報を外部に送信することなく現場内のエッジデバイスで処理/判断が可能である。
加えて、AIの精度にも力を入れている。AIを一度現場に導入して終わりではなく、ファインチューニング(現場適応学習)や現場作業者のフィードバックを反映させるRLHF(人間のフィードバックによる強化学習)に対応しているため、メニナルAIを使い込むほど精度が向上していく。
さらに、ソフトクリエイトはAIを使用する上での安全性やセキュリティにもこだわりを持っている。敵対的なプロンプトに対して生成AI側でプロンプトフィルターを設け、プロンプトの排除や質問者の権限に合わせた情報取得や回答を可能にする「生成AI用ファイアウォール機能」を開発した。同機能は同社の生成AI商品に含まれており、特許も取得している。
使用するAI自体の安全性を保障する技術として、AIの系譜を明確化してどんなことを学習したのかを検証する仕組みも開発した。ファインチューニング前のベースとなったモデルや学習データ、ファインチューニング済みのAIを全てハッシュ化してブロックチェーンに収めることで、どのようなときでも「素性の知れているAIに働いてもらう」という安心感の提供を目的としている。同技術は特許出願済みであり、メニナルAIにも活用されている。
ソフトクリエイトは今後、メニナルAIに安全な次の行動を提示する「予測・見守りAI」機能を追加し、手順書の自動生成など現場判断を高度化/支援するソリューションを提供していく。さらに、音声認識の「ミミニナルAI」の開発を進めており、2026年夏ごろのリリースを予定している。畠山氏は「最終的にわれわれはフィジカルAIの時代が来ると思っているため、しっかりと物理制御ができるような安全基盤を作っていきたい」と述べる。
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